フォーミュラ3






フォーミュラ3


フォーミュラ3 (Formula 3F3) は、自動車レースの1カテゴリーである。FIAが定義するフォーミュラカー(オープンホイール)四輪レースのうち、F2の下に位置するカテゴリーである。




目次






  • 1 概要


    • 1.1 シャシー


    • 1.2 エンジン


    • 1.3 ギアボックス


    • 1.4 タイヤ


    • 1.5 禁止事項


    • 1.6 その他




  • 2 FIA F3


  • 3 F1への登竜門


    • 3.1 F1チャンピオンになったF3チャンピオン




  • 4 日本のF3


    • 4.1 歴史


    • 4.2 マシン


    • 4.3 クラス別け


    • 4.4 年間レース数




  • 5 各国の歴代チャンピオン


  • 6 脚注


  • 7 関連項目


  • 8 外部リンク





概要


かつてのF2やF3000、現在のGP2のカテゴリーの下に位置する国際フォーミュラレースで、現在いくつかの国、地域を舞台に選手権シリーズが開催されている。中でもイギリスF3(1951年〜)・全日本F3(1979年〜)・ヨーロッパF3(かつて1975年 - 1984年に開催されていたヨーロッパ選手権を復活させたシリーズ。ドイツとフランスの選手権が統合されて2003年 - 2012年に開催されていたユーロシリーズの興業基盤を引き継ぐ形で2012年から始まった)・ドイツF3(ユーロシリーズにドイツの選手権が統合された後、独自の選手権として2003年に復活)は、レベルの高い有力シリーズであり、最新のマシンとエンジンと技術が投入されているレースである。シャシについては自社製造品の使用も可能であるが、ダラーラが圧倒的なシェアを持っているので自社製などダラーラ製以外で参戦するチームが殆ど無いのが実状である。エンジンは参戦チームがそれぞれのエンジンチューナーからレンタルし、組み合わせて使用する。


レース形式は、「1イベント・3レース」のスタイルをイギリスが2010年から、ヨーロッパが2014年から行なっている。全日本は2011年よりイベントごとに「1イベント・2レース」と「1イベント・3レース」を併用するようになった。また距離は選手権によって違うが、最短で60〜80km前後、最長で90〜110km前後の走行距離となっている。イギリス選手権の場合は距離ではなくタイムレース(時間制限はレースごとに異なる)となっている。またイギリス、ヨーロッパ、全日本の選手権では旧型シャシー(一世代前)でのエントリーを別クラスで参戦させている。よって、新型と旧型の2世代のマシンの混走したレースとなっている。もちろん、選手権ポイントは別々に与えられている。


各選手権ごとにレギュレーションの細部が異なっているものの、シャシ・エンジン・タイヤ等の基本的な部分は同一であるため、それぞれのシリーズから参加者を募るレースが開催されることがF3の大きな特徴である。




  • マカオグランプリ(中華人民共和国・マカオ)1983年〜(F3マシンでの統一ルール開催)


  • bpアルティメット・マスターズ(オランダ・ザントフールト)1991年〜


  • コリアスーパープリ(韓国)1999年〜2003年、2011年[1]


などは各シリーズの上位ドライバーが参戦するためF3の世界一決定戦のような性格を持つ。


その他、1990年から1993年には、マカオGPの翌週に日本の富士スピードウェイでインターナショナルF3リーグが開催された。コリアスーパープリが2003年に開催を終了したのち、後継イベントとして2004年にバーレーンスーパープリ(バーレーン)が開催されたが、1回限りで終了した。



シャシー




ローラB06


現在は各シリーズともイタリアのダラーラが製作したものが主流となっているが、ミゲール(en)やローラのシャシーを使用するユーザーも少数ながら存在する。


フランスのミゲールは2007年よりイギリス選手権で使用されている。イギリスのローラは、当初童夢と共同開発した車体を2003年からイギリス選手権などで使用されていたが、2005年以降独自に製作した車体となっている。2003年から全日本F3に自社製シャシーを使用し参戦していた童夢は、2006年にホンダとの参戦契約が終了したことに伴い、同年を最後にシャーシの開発を終了することを発表し、2007年からの全日本シリーズはダラーラのみが使用されている。


イギリスは1993年、全日本は1994年、ヨーロッパは前身のユーロシリーズより2003年以降全てダラーラがチャンピオンマシンとなっている。


参戦費用高騰を防止するために、新型発売の年からの3年間はモノコックを含めて車体の基本設計を変えるモデルチェンジ及び発売は禁止されているが、それ以外のパーツはアップデートキットとしての発売は認められている。


最低重量は550kgでF1より90kg軽いが、車幅 (1,800mm)、全高 (1,000mm) もF1の950mmとあまり変わらず、シャシの安全規格についてもF1と同等性能を持っている。


過去には他にマーチ、ラルト、レイナード、トムス(自社製作)、マルティニ、リジェ、シェブロンなどがシャーシを供給していた。




























車体名 供給している選手権 現行車両発売年
ダラーライタリア
イギリス・ヨーロッパ・全日本・スペイン・ドイツ 2012年
ローライギリス
イギリス・ドイツ 2008年
童夢日本
全日本(2006年まで) 2006年
ミゲールフランス
イギリス 2007年


エンジン




エンジン


4気筒で排気量は2,000ccまでとなっている。2013年からはレース専用設計のエンジンの開発・使用が認められている[2]


2012年までは市販車に搭載されていて、年間2,500台以上生産されホモロゲーションされたエンジンをベースにしなければならないとされていた。なおベースエンジンの排気量には規定は無く、2,000cc以下やそれ以上のエンジンを、レギュレーションに規定されている「2,000cc」へ変更することが許されている。また同メーカーエンジンの違うシリンダーヘッドとシリンダーブロックを組合わせて使用することも可能だった。


リストリクター(エンジンへの吸気量を制限する装置)を装着していること(2013年現在は、直径×幅:28mm×3mm[2])で、どのメーカー(チューナー)のエンジンでも最高回転数は6,500rpm前後。出力は2012年までの仕様で210PS程度(26mm×3mm、1996年までは24mm×3mmで170PS程度)、最高速度はギアレシオによっては270km/h前後まで出る。


ヨーロッパ、イギリスの両シリーズでは、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲンが、全日本ではトヨタ-トムスが主流となっている。
ユーロシリーズ(ヨーロッパ選手権の前身)、イギリスシリーズでは、従来メルセデスが圧倒的な強さで、シリーズランキング上位を独占していたが、フォルクスワーゲンが2007年シーズン途中からユーロシリーズに再登場し、2008年からはメルセデスと同等の戦闘力を発揮した事でメルセデスの優位性が崩れ始め、フォルクスワーゲンへ変更するチームが出てきた。さらに、イギリスでも2008年から登場し2009年シーズンでは1991年の旧ドイツ選手権以来のチャンピオンエンジンとなった。
また、メルセデスとのエンジン競争が生まれた事で、既にワークス活動を終了してるオペルと無限エンジンではチャンピオン争いに参加する事が出来なくなり、ユーロシリーズからはオペルが、イギリスでは無限がインターナショナルクラスから姿を消した。
このため、本来トヨタ-トムスエンジンを使うべき立場にあるトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム (TDP) からの参戦ドライバーや、自動車メーカー直系育成プログラムドライバーもチャンピオン争いを考慮し、ヨーロッパ選手権やイギリス選手権ではメルセデスやフォルクスワーゲンで参戦している。
2014年からは10年ぶりにルノーがヨーロッパ選手権に復帰した[3]


オペルは2004年をもってワークス活動を終了しており、現在はチューナーの「スピース」からのカスタマー供給のみとなっている。過去に於いてはフォード、フィアット、日産等も供給されていた。


全日本では、トヨタ-トムスが20年ぶりに新型エンジン「1AZ-FE」を2007年シーズンから登場させ、それまで使用されていた「3S-GE」がナショナルクラスのワンメイク指定エンジンとなった。さらに2013年からは後述する直噴エンジン化に伴い、新エンジンの「TAZ31」が登場している。無限エンジンは、2007年でワークスによるエンジン開発が一旦終了し、全日本は戸田レーシング、イギリス選手権はニールブラウン・エンジニアリングによってチューニングが行われていたが、2013年よりワークス参戦が復活した。


2012年からは2,000cc NAは変更無いものの、2011年のWRCやWTCCで使用されるグローバルレースエンジン(GRE:1.6L ターボ)のシリンダーヘッドとシリンダーブロックをベースにした直噴エンジンに変更することが決定した[4]。その後FIAの作業部会(Single Seater Technical Working Group)による再検討の結果、新エンジン規定導入は2013年からとなり、さらにGREベース案も修正されF3専用の2,000cc自然吸気、直噴エンジン、リストリクター直径28mmとなった。ところが欧州のF3で主力となっているメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲンの両メーカーが2013年の直噴エンジン投入を見送ることを発表したため、2013年は全日本F3でのみ直噴エンジンが使われた[5]





































































































エンジン名 チューナー名 形式名 供給している選手権 備考
戸田レーシング 戸田レーシング TR-F301 全日本 2013年規格[6]
トヨタ-トムス トムス TAZ31 全日本 2013年規格
無限ホンダ M-TEC MF204D 全日本 2013年規格
ニールブラウン・エンジアリング ニールブラウン・エンジアリング NBE4 イギリス 2013年規格
ルノー ルノー RST/OMC ヨーロッパ 2013年規格
フォルクスワーゲン スピース OXY ヨーロッパ・全日本 2013年規格
メルセデス・ベンツ HWA F3-414 ヨーロッパ・全日本 2013年規格
スリーボンド 東名エンジン TB14F3 ヨーロッパ・全日本 2013年規格
無限ホンダ ニールブラウン・エンジアリング MF204C イギリス(インターナショナルクラス、ナショナルクラス)
・オーストラリア

トヨタ-トムス トムス・ハナシマレーシング 3S-GE 全日本(ナショナルクラス・ワンメイク)
メルセデス・ベンツ HWA M271 ヨーロッパ・イギリス・ドイツ・オーストラリア
フォルクスワーゲン スピース A41 ヨーロッパ・イギリス・ドイツ
オペル スピース X18XE ドイツ・オーストラリア


ギアボックス


2001年までは「5速・Hパターン」ミッションだったのが、2002年からはシーケンシャルミッションと呼ばれる前後の操作のみでギアチェンジができる6速のギアボックスが登場した。
2013年からは、ステアリング(ハンドル)から手を離さずギヤ操作のできる「パドルシフト」が採用される。



タイヤ


全ての選手権及びイベントにおいてレギュレーションでワンメイクとされ、晴用のスリックタイヤ及び雨用のレインタイヤもそれぞれ1種類と決められている。全ての選手権及びbpマスターズ、マカオGPでは使用できるタイヤの本数が晴用・雨用ともに制限されている。またタイヤウォーマーの使用は禁止されている。



























タイヤ名 供給している選手権・イベント
クーパー イギリス
クムホ オーストラリア・bpマスターズ
ヨコハマ 全日本・ドイツ・マカオGP
ハンコック ヨーロッパ
ダンロップ スペイン


禁止事項


F1及びGP2で認められているセミオートマチックトランスミッション、カーボン製のディスクブレーキ、その他のハイテクシステム(アクティブサスペンション、トラクションコントロールシステム、アンチロックブレーキシステムなど)の搭載及び使用は禁止されている。



その他



  • 2002年からはECU(エンジンコントロールユニット)をドイツのボッシュ社が統一した仕様で全てのエンジンに供給をしている。これはエンジンによって違うECUの開発費を抑制する目的でもある。また、それに伴いディスプレイもボッシュ社製のものが使用されている。

  • イギリス選手権ではイギリス国内のサーキットだけではなく、ベルギー(スパ・フランコルシャン)、イタリア(モンツァ)、ハンガリー(ハンガロリンク)、フランス(マニクール・サーキット)等の国外でもレースを開催している。そのためイギリス選手権は厳密にはFIA所管の国際シリーズ扱いである。また「ナショナルクラス」(一世代落ちシャシー使用)ではエンジン開発競争費用抑制のため、エンジンはチューナーである「ニール・ブラウン・エンジニアリング」の完全管理の下で無限エンジンのワンメイクとなっている。

  • スペインのシリーズではエンジンの開発費用高騰を防ぐため、フィアットエンジンのワンメイクとなっている。

  • ユーロ選手権ではメーカーによる過剰な開発競争を抑制する為にホイールがドイツの「ATS」に、またサスペンションはオランダの「KONI」に統一されている。2006年シーズンからマシンはダラーラのワンメイクとなっている。

  • 環境面を配慮してユーロシリーズでは、排気ガスに含まれる有害物質の排出を極力抑える目的で排気管に触媒を取り付けている。全日本では触媒のほか音量規制に伴い、サイレンサーを取り付けている。しかし、マカオGPの時はマフラーの取り付け義務がないので取り外して走行する。

  • 2010年から、全日本選手権の冠スポンサーに人材教育コンサルティング会社のアチーブメント株式会社がついた。自社のセミナーをドライバーやスタッフに実施し、F1ドライバーを育成するのが目的。[要出典]同スポンサーシップは2012年シリーズまで継続された。



FIA F3


国際自動車連盟(FIA)では2019年から、F3の名を持つ新カテゴリーとして『FIA F3』を発足させる。


FIAでは「従来のGP3及びヨーロッパ・フォーミュラ3選手権(ヨーロピアンF3)を統合したシリーズ」としているが、マシン規定的には従来のGP3を引き継ぎ、ダラーラ製のワンメイクシャシーにメカクローム製の3.4L V型6気筒・自然吸気エンジンを搭載、タイヤもピレリのワンメイクとなっている。一方で従来との相違点としては、新たにドラッグリダクションシステム(DRS)の搭載が認められたほか、ドライバーの安全確保を目的として、フォーミュラ1(F1)で2018年より採用されている「Halo」がコックピットに装着される[7]


ちなみにヨーロピアンF3は、2019年より名称を「フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ」と改め、引き続き2018年以前のF3規定に従ったマシンによるレースとして開催されるため[8]、事実上は「GP3がFIA F3に、ヨーロピアンF3がマスターズに名称変更」した格好になっている。


FIAでは2020年より、全世界的にF3をワンメイク化した新カテゴリーに再編する方針を明らかにしているが、欧州外で唯一現行のF3レギュレーションに従ったシリーズを展開し、かつエンジンがマルチメイクである全日本F3の関係者からは反発も出ている[9]。また現在F3規定にて争われているマカオグランプリの取り扱いも問題になると見られている。



F1への登竜門


2015年まで、F3ユーロシリーズ・イギリス・ヨーロッパ・イタリア・スペイン・全日本のF3チャンピオンには、当該シリーズの最終戦から12ヶ月以内にドライバーからの申請があれば無条件でスーパーライセンスの発給が行われていた(発給には国際A級ライセンスが必要だが、F3チャンピオンであれば発給条件を満たしているのが普通)ため、F3がF1への登竜門として注目されていた。セカンドカテゴリである国際F3000・GP2チャンピオン経験者がF1チャンピオンになった例はルイス・ハミルトンだけであるのに対し、F3チャンピオン経験者がF1チャンピオンに輝いた例は多数存在する。


また、F3のチャンピオン(イギリス・ヨーロッパの場合)を獲った翌年に次の上級カテゴリー(F1, GP2, フォーミュラ・ニッポンなど)へステップアップするには、スポンサー(F1やGP2等のスポンサーの場合)からのサポートがある場合はほぼ間違いなくシートが用意されているが、スポンサーがない場合はシート獲得が極めて厳しい状況となっている。



F1チャンピオンになったF3チャンピオン

























































氏名 選手権名 F3チャンピオン獲得年 F1チャンピオン獲得年
ジャッキー・スチュワート イギリス 1964年 1969, 1971, 1973年
エマーソン・フィッティパルディ イギリス 1969年 1972, 1974年
ネルソン・ピケ イギリス 1978年 1981, 1983, 1987年
アラン・プロスト フランス ・ヨーロッパ 1978年(仏)、1979年(欧) 1985, 1986, 1989, 1993年
アイルトン・セナ イギリス 1983年 1988, 1990, 1991年
ミカ・ハッキネン イギリス 1990年 1998, 1999年
ミハエル・シューマッハ ドイツ 1990年 1994, 1995, 2000 - 2004年
ルイス・ハミルトン ユーロ 2005年 2008, 2014, 2015, 2017, 2018年


日本のF3




歴史


日本では1979年より日本フォーミュラスリー協会が独自に開催し、1981年より日本自動車連盟 (JAF) 公認の全日本F3選手権となった。若手ドライバーの登竜門的存在であることもあり、開催当初はチャンピオンにヨーロッパ選手権へのスカラシップが与えられた。また多くのドライバーが、F3規格で開催されるマカオグランプリに参戦することになった。


1980年代後半のバブル景気の絶頂期になると、日本企業のスポンサーマネーを目的とした経験豊富な諸外国からの有力ドライバーが多数参戦し、参戦台数が30台を超える盛況となった一方、相対的に日本人ドライバーの力不足が目立つようになった。さらにその後、有力な日本人ドライバーが自動車メーカーのスカラシップを得てヨーロッパのF3に参戦するケースが増えたため、1990年代から2000年代にかけてはチャンピオンの多くが外国人となっていた。しかし2010年代に入ると、日本人ドライバーによるチャンピオン獲得が続いている。また近年はアジア諸国のドライバーの参戦も多い。



マシン


シャーシは、これまで外国製ではダラーラ、マーチ、ラルト、レイナード、マルティニ、ボウマン、ヴァン・ディーメンなどが参戦していたが、現在ではダラーラのみが使用されている。国産では、かつてはハヤシやトムスが参戦しており(トムスについては実際はイギリス法人のトムスGBが開発を担当していたため、国産に含めない場合もある)、童夢もローラと組み2003年から2006年にかけてシャーシを供給していた(2005年以降は単独供給)。


エンジンはトヨタ-トムス、無限ホンダ、スリーボンド(日産)、フォルクスワーゲンやHKS(三菱)、フィアット、オペルなどが参戦していた。特にトヨタ-トムスと無限ホンダは激しくチャンピオン争いをしたが、00年代半ばから無限ホンダはシェアを減らし、トヨタ-トムスの独壇場となった。また2014年の規約改定以降はそれまでチューナーであった戸田レーシングやスリーボンドが独自開発したエンジンを投入している。


タイヤは1987年まではダンロップとヨコハマも供給をしていたが、1988年から2008年までブリヂストン、2009年・2010年の2シーズンはハンコックタイヤ、そして2011年〜2019年はヨコハマのコントロールタイヤとなっている。



クラス別け


バブル景気崩壊以後参戦台数が減少し、参戦台数が15-20台程度と低迷する傾向が長期にわたって続いている。このため何度か旧型シャシーによる下級クラスを設ける試みが行われているが、あまり参加者数の増加にはつながっていない。この様な状況を打破すべく、1995年に旧型シャーシ(一世代前)を使用したBクラスが設けられたが、参加台数の減少により廃止された。2002年には再び旧型シャーシを使用したBクラスが復活したが、実際にはBクラスのエントリーはなかった。2005年にはBクラスを廃止する代わりに、旧型シャーシでのエントリーを認める規則改正がなされたが、実際には旧型シャーシによるエントリーはほとんどなかった。


さらに2008年には、これまで主力だった3S-GEエンジンを活用する目的で、エンジンを3S-GEのワンメイクとし旧型シャーシを使用した「ナショナルクラス」が創設された。開幕戦には7台のエントリーがあり、現在はステップアップした若手ドライバーと、ジェントルマンドライバーによるエントリーが中心である。



年間レース数


年間9ラウンドが日本全国のサーキットで開催されている。なお2001年より、若手ドライバーにより多くのレース経験を積ませることを目的に1大会2レース制が導入され、ヨーロッパの選手権に近い形となっている。



各国の歴代チャンピオン





















































































































































































































































































































































































日本の旗 全日本
(1979 - )

イギリスの旗 イギリス
(1951 - )

ドイツの旗 ドイツ

フランスの旗 フランス

イタリアの旗 イタリア
(1964 - 2012)

欧州連合の旗 ユーロシリーズ
(2003 - 2012)
欧州連合の旗 ヨーロッパ
(2012 - )
1979
日本の旗 鈴木利男

ブラジルの旗 チコ・セラ

ドイツの旗 ミハエル・コルテン

フランスの旗 アラン・プロスト

イタリアの旗 ピエルカルロ・ギンザーニ

1980
日本の旗 佐々木秀六

スウェーデンの旗 ステファン・ヨハンソン

ドイツの旗 フランク・イェリンスキー

フランスの旗 アラン・フェルテ

イタリアの旗 グイド・パルディーニ

1981
日本の旗 中子修

イギリスの旗 ジョナサン・パーマー

ドイツの旗 フランク・イェリンスキー

フランスの旗 フィリップ・ストレイフ

イタリアの旗 エディ・ビアンキ

1982
日本の旗 中本憲吾

アイルランドの旗 トミー・バーン

デンマークの旗 ジョン・ニールセン

フランスの旗 ピエール・プティ

イタリアの旗 エンツォ・コローニ

1983
日本の旗 藤原吉政

ブラジルの旗 アイルトン・セナ

オーストリアの旗 フランツ・コンラッド

フランスの旗 ミッシェル・フェルテ

イタリアの旗 イヴァン・カペリ

1984
日本の旗 兵頭秀二

イギリスの旗 ジョニー・ダンフリーズ

デンマークの旗 クルト・シーム

フランスの旗 オリビエ・グルイヤール

イタリアの旗 ガブリエル・タルキーニ

1985
日本の旗 佐藤浩二

ブラジルの旗 マウリシオ・グージェルミン

ドイツの旗 フォルカー・ヴァイドラー

フランスの旗 ピエール=アンリ・ラファネル

スイスの旗 フランコ・フォリーニ

1986
日本の旗 森本晃生

イギリスの旗 アンディ・ウォレス

デンマークの旗 クリス・ニッセン

フランスの旗 ヤニック・ダルマス

イタリアの旗 ニコラ・ラリーニ

1987
アメリカ合衆国の旗 ロス・チーバー

イギリスの旗 ジョニー・ハーバート

ドイツの旗 ベルント・シュナイダー

フランスの旗 ジャン・アレジ

イタリアの旗 エンリコ・ベルタッジア

1988
日本の旗 中谷明彦

フィンランドの旗 JJ・レート

ドイツの旗 ヨアヒム・ヴィンケルホック

フランスの旗 エリック・コマス

イタリアの旗 エマニュエル・ナスペッティ

1989
日本の旗 影山正彦

オーストラリアの旗 デビッド・ブラバム

オーストリアの旗 カール・ヴェンドリンガー

フランスの旗 ジャン=マルク・グーノン

イタリアの旗 ジャンニ・モルビデリ

1990
日本の旗 服部尚貴

フィンランドの旗 ミカ・ハッキネン

ドイツの旗 ミハエル・シューマッハ

フランスの旗 エリック・エラリー

イタリアの旗 ロベルト・コルチアーゴ

1991
ブラジルの旗 パウロ・カーカッシ

ブラジルの旗 ルーベンス・バリチェロ

デンマークの旗 トム・クリステンセン

フランスの旗 クリストフ・ブシュー

イタリアの旗 ジャンバティスタ・ブージ

1992
イギリスの旗 アンソニー・レイド

ブラジルの旗 ジル・ド・フェラン

ポルトガルの旗 ペドロ・ラミー

フランスの旗 フランク・ラゴルス

イタリアの旗 マッシミリアーノ・アンジェレッリ

1993
デンマークの旗 トム・クリステンセン

イギリスの旗 ケルビン・バート

オランダの旗 ヨス・フェルスタッペン

フランスの旗 ディディエ・コタツ

イタリアの旗 クリスチャン・ペスカトーリ

1994
ドイツの旗 ミハエル・クルム

デンマークの旗 ヤン・マグヌッセン

ドイツの旗 ヨルグ・ミューラー

フランスの旗 ジャン・フィリップ・ベロク

イタリアの旗 ジャンカルロ・フィジケラ

1995
スペインの旗 ペドロ・デ・ラ・ロサ

イギリスの旗 オリバー・ギャビン

アルゼンチンの旗 ノルベルト・フォンタナ

フランスの旗 ローラン・ルドン

イタリアの旗 ルカ・ランゴーニ

1996
日本の旗 脇阪寿一

アイルランドの旗 ラルフ・ファーマン

イタリアの旗 ヤルノ・トゥルーリ

フランスの旗 ソヘイル・アヤリ

イタリアの旗 アンドレア・ボルドリーニ

1997
オランダの旗 トム・コロネル

イギリスの旗 ジョニー・ケーン

ドイツの旗 ニック・ハイドフェルド

フランスの旗 パトリス・ガイ

イタリアの旗 オリバー・マルティニ

1998
イギリスの旗 ピーター・ダンブレック

ブラジルの旗 マリオ・ハバーフェルド

ベルギーの旗 バス・ラインダース

ベルギーの旗 デビッド・サレンス

オランダの旗 ダニー・クレーベルス

1999
イギリスの旗 ダレン・マニング

イギリスの旗 マーク・ハインズ

オランダの旗 クリスチャン・アルバース

フランスの旗 セバスチャン・ボーデ

スウェーデンの旗 ピーター・サンドバーグ

2000
フランスの旗 セバスチャン・フィリップ

ブラジルの旗 アントニオ・ピッツォニア

イタリアの旗 ジョルジオ・パンターノ

フランスの旗 ジョナサン・コシェ

イタリアの旗 ダビデ・ウボルディ

2001
フランスの旗 ブノワ・トレルイエ

日本の旗 佐藤琢磨

日本の旗 金石年弘

日本の旗 福田良

イタリアの旗 ロレンツォ・デル・ガル

2002
日本の旗 小暮卓史

イギリスの旗 ロビー・カー

イギリスの旗 ゲイリー・パフェット

フランスの旗 トリスタン・ゴメンディ

セルビア・モンテネグロの旗 ミロス・パブロビッチ

2003
オーストラリアの旗 ジェームス・コートニー

南アフリカの旗 アラン・ファン・デル・メルヴェ

ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
(終了し、ユーロシリーズに変更)
イタリアの旗 ファウスト・イッポリティ

オーストラリアの旗 ライアン・ブリスコー
2004
イタリアの旗 ロニー・クインタレッリ

ブラジルの旗 ネルソン・ピケJr.

ドイツの旗 バスティアン・コルムゼー

イタリアの旗 マッテオ・クレッソーニ

イギリスの旗 ジェイミー・グリーン
2005
ブラジルの旗 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ

ポルトガルの旗 アルヴァロ・パレンテ

ドイツの旗 ペター・エルックマン

イタリアの旗 ルイジ・フェッラーラ

イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
2006
ドイツの旗 エイドリアン・スーティル

イギリスの旗 マイク・コンウェイ

中華人民共和国の旗 ホーピン・タン

イタリアの旗 マウロ・マッシローニ

イギリスの旗 ポール・ディ・レスタ
2007
日本の旗 大嶋和也

エストニアの旗 マルコ・アスマー

オランダの旗 カルロ・ヴァン・ダム

イタリアの旗 パオロ・マリア・ノチェーラ

フランスの旗 ロマン・グロージャン
2008
オランダの旗 カルロ・ヴァン・ダム

スペインの旗 ハイメ・アルグエルスアリ

ベルギーの旗 フレデリック・フェルフィスク

イタリアの旗 ミルコ・ボルトロッティ

ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ
2009
スウェーデンの旗 マーカス・エリクソン

オーストラリアの旗 ダニエル・リチャルド

ベルギーの旗 ローレンス・バンスール

イタリアの旗 ダニエル・ザンピエリ

フランスの旗 ジュール・ビアンキ
2010
日本の旗 国本雄資

フランスの旗 ジャン=エリック・ベルニュ

フランスの旗 トム・ディルマン

ブラジルの旗 セザール・ラモス

イタリアの旗 エドアルド・モルタラ
2011
日本の旗 関口雄飛

ブラジルの旗 フェリペ・ナスル

イギリスの旗 リッチー・スタナウェイ

イタリアの旗 セルジオ・カンパーナ

スペインの旗 ロベルト・メリ
2012
日本の旗 平川亮

イギリスの旗 ジャック・ハーヴェイ

スウェーデンの旗 ジミー・エリクソン

イタリアの旗 リッカールド・アゴスティーニ

スペインの旗 ダニエル・ジュンカデッラ
2013
日本の旗 中山雄一

イギリスの旗 ジョーダン・キング

ドイツの旗 マルヴィン・キルヒヘファー
(消滅)
イタリアの旗 ラファエル・マルチェロ
2014
日本の旗 松下信治

中華人民共和国の旗 マルティン・ツァオ

ドイツの旗 マルクス・ポマー

フランスの旗 エステバン・オコン
2015
ニュージーランドの旗 ニック・キャシディ
(2016年から再開) (消滅)
スウェーデンの旗 フェリックス・ローゼンクヴィスト
2016
日本の旗 山下健太

ブラジルの旗 マテウス・レイスト

カナダの旗 ランス・ストロール
2017
日本の旗 高星明誠

イギリスの旗 エナム・アーメド

イギリスの旗 ランド・ノリス
2018
日本の旗 坪井翔

スウェーデンの旗 ルヌス・ルンドクヴィスト

ドイツの旗 ミック・シューマッハ


脚注





  1. ^ 当初2010年より開催される予定であったが、サーキット建設の問題で中止された。

  2. ^ ab全日本F3選手権 第1&2戦 鈴鹿 - ADVAN


  3. ^ ルノー、2014年からのF3エンジン供給を正式発表 - オートスポーツ・2013年11月13日


  4. ^ FIAプレスリリース 11月3日 World Motor Sport Council


  5. ^ 動き始めたF3新エンジン。鈴鹿&富士でテスト開始 - オートスポーツ・2012年12月26日


  6. ^ FIA TECHNICAL LISTS No.11 FORMULA 3 HOMOLOGATED COMPONENTS


  7. ^ FIA、アブダビで2019年スタートのFIA F3用シャシーを公開。ハロ、DRSを搭載 - オートスポーツ・2018年11月26日


  8. ^ ヨーロピアンF3は2019年から『フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ』の新名称に - オートスポーツ・2018年12月4日


  9. ^ F3 could become one-make formula from 2020 - motorsport.com 2017年6月2日




関連項目



  • モータースポーツ

  • FJ1600

  • フォーミュラチャレンジ・ジャパン

  • マカオグランプリ

  • マスターズF3

  • ヨーロッパ・フォーミュラ3選手権

  • フォーミュラ3・ユーロシリーズ

  • イギリス・フォーミュラ3選手権

  • 全日本F3選手権

  • インターナショナルF3リーグ



外部リンク



  • Japan Formula 3 Official Website

  • British Formula 3 FOTA Official Website

  • Euro Formula 3 Official Website









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