ポルシェ・RSスパイダー
















































RSスパイダー


ペンスキー・レーシングのポルシェ・RSスパイダー

Penske RS Spyders at Laguna.jpg

ボディタイプ
LMP2
エンジン
3.4L V8 DOHC
駆動方式
MR
最高出力
480PS以上
変速機
6速MT シーケンシャル
サスペンション
前/後:ダブルウィッシュボーン
全長
4,650mm
全幅
2,000mm
全高
1,068mm
車両重量
775kg
-自動車のスペック表-

RSスパイダーRS Spyder )は、ポルシェが製作した2座席プロトタイプレーシングカーである。プライベーター(個人参加者)への販売を前提にしているため、ル・マン24時間レースのカテゴリー「LMP2」のマシンレギュレーションに適合しており、アメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)や、ル・マン24時間レースのLMP2カテゴリーなどに参戦し、大きな成功をおさめた。




目次






  • 1 成り立ち


  • 2 マシン概要


    • 2.1 エンジン


    • 2.2 シャーシ




  • 3 戦績


  • 4 参考文献





成り立ち


ポルシェは1998年にポルシェ・911 GT1で16回目のル・マン24時間レース制覇を達成した。この後プロトタイプレーシングカーによるレースはクローズドコックピットの「GT」からオープンコックピットの「LMP (ルマンプロトタイプ)」に変化したが、ポルシェはこの流れに乗らずにプロトタイプレーシングカーのレースから姿を消した。


2005年に「オープンコックピットマシンをALMSで走らせる」と発表。「GT1よりも洗練されたマシンを、911育ちのプライベーター達に提供したい」ということでLMP2レギュレーションに適合したマシンを開発した。このマシンは全てポルシェで設計・製造された。2005年のALMS最終戦にペンスキー・レーシングから参戦し、総合4位/クラス優勝を果たした。翌2006年もペンスキー・レーシングから2台参戦し、第3戦のミッドオハイオで総合優勝を獲得。2007年は、ペンスキー・レーシングとダイソン・レーシングから各2台ずつ参加。第3 - 10戦の間で8連勝(全12戦)を記録して、格上クラスのLMP1のアウディを下しシリーズチャンピオンを獲得、2007年シーズンには、2006年シーズンの結果を受けてエンジン・トランスミッション・シャーシ・ラジエタのエアインレットとアウトレット形状変更等の空力特性の一新と、ブレーキ・ギアボックス・トランスミッションの信頼性の向上を実施した第二世代に進化した。2008年にはALMSの他、ル・マン24時間レースやル・マン・シリーズへと参加は拡大されていった。ル・マン・シリーズでは、ファン・メルクシュタイン・モータースポーツ(以下VMM)、チーム・エセックス(以下TE)、ホラグ・レーシング、などといったプライベートチームにも供給され、LMP2クラスのタイトルを獲得した。ALMSでは、アキュラが投入したARX-01bに苦戦する側面もあったが、最終的には、わずか1ポイント差でペンスキー・レーシングがタイトルを獲得している。また、2009年のル・マン24時間レースでも、2年連続でLMP2クラス優勝を飾ることとなった。なお、2009年のル・マン24時間レースには、日本のNAVI TEAM GOHによるオペレートで、ドライバーに荒聖治、国本京祐といった日本人ドライバーを起用し、日本色の強い体制で参戦したが、完走することはできなかった。



マシン概要



エンジン


エンジン排気量は、LMP2規定でのリミットであるNAの3,397cc 90度V型8気筒DOHC4バルブ。規定で吸入空気量を制限するリストリクターが1個エアインレット部に装着している。燃料供給は、DFIと呼ばれる、各シリンダーへのダイレクト・インジェクションシステムを採用して効率的に高出力と高燃費を獲得した。リストリクター径の規定により変化するが公称出力は約500馬力。



シャーシ


モノコックとギアボックスケーシングにカーボンファイバーを使用している。カーボンファイバー製部品は全てポルシェ製。モノコックにエンジンをダイレクトマウントしている。ポルシェの方針として、プライベーターへの負担低減のため、高価で非現実的な素材の使用が意図的に抑えられている。



戦績


  • 2005年



第10戦ラグナセカにペンスキー・レーシングから2台が来年度に向けての試験的参戦。総合4位、5位/クラス1位、2位を獲得


  • 2006年



ペンスキー・レーシングから2台が全10戦に本格参戦




    • 第1戦セブリング     総合8位、26位/クラス2位、6位

    • 第2戦ヒューストン    総合14位、17位/クラス3位、5位

    • 第3戦ミッドオハイオ   総合優勝、2位/クラス1位、2位

    • 第4戦ライムロック    総合2位、3位/クラス1位、2位

    • 第5戦ソルトレイクシティ 総合2位、16位/クラス1位、3位

    • 第6戦ポートランド    総合12位、22位/クラス2位、3位

    • 第7戦ロードアメリカ   総合4位、5位/クラス1位、2位

    • 第8戦モスポート     総合5位、6位/クラス1位、2位

    • 第9戦ロードアトランタ  総合5位、6位/クラス1位、2位

    • 第10戦ラグナセカ     総合4位、5位/クラス1位、2位


  • 2007年




ペンスキー・レーシング(以下PR)から2台とカスタマーとしてダイソン・レーシング(以下DR)から2台の合計4台が全12戦に参戦。ペンスキー・レーシングが第3戦 - 第10戦まで8連勝を飾り格上のLMP-1のアウディR10を下してチャンピオンを獲得。


    • 第1戦セブリング



PR;総合5位、23位/クラス3位、8位 DR;総合9位、10位/クラス5位、6位


    • 第2戦セントピーターズパーグ



PR;総合3位、4位/クラス1位、2位 DR;総合11位、18位/クラス5位、6位


    • 第3戦ロングビーチ



PR;総合優勝、2位/クラス1位、2位 DR;総合3位、5位/クラス3位、5位


    • 第4戦ヒューストン



PR;総合優勝、4位/クラス1位、3位 DR;総合6位、7位/クラス5位、6位


    • 第5戦ソルトレイクシティ



PR;総合優勝、3位/クラス1位、2位 DR;総合4位、5位/クラス3位、4位


    • 第6戦ライムロック



PR;総合優勝、2位/クラス1位、2位 DR;総合4位、6位/クラス4位、5位


    • 第7戦ミッドオハイオ



PR;総合優勝、2位/クラス1位、2位 DR;総合6位、7位/クラス4位、5位


    • 第8戦ロードアメリカ



PR;総合優勝、4位/クラス1位、4位 DR;総合6位、7位/クラス4位、5位


    • 第9戦モスポート



PR;総合優勝、3位/クラス1位、2位 DR;総合7位、9位/クラス5位、7位


    • 第10戦デトロイト



PR;総合優勝、9位/クラス1位、7位 DR;総合4位、7位/クラス2位、5位


    • 第11戦プチ・ル・マン



PR;総合2位、7位/クラス2位、5位 DR;総合3位、6位/クラス2位、4位


    • 第12戦ラグナセカ



PR;総合2位、4位/クラス1位、7位 DR;総合7位、8位/クラス5位、6位


  • 2008年
    • ル・マン24時間レース




VMM;総合10位/クラス1位、TE;総合12位/クラス2位



参考文献


  • 「Racing On 2008年2月号 特集:ポルシェ モータースポーツ」 イデア 2008年



























































































































































































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