河口
河口(かこう、estuary、river mouth)とは、河川が海や湖など他の水域へ注ぎ込む部分、繋がる地点のこと。
概要
地名や俗称として川口(かわぐち)、川尻(かわじり)などの呼称も用いられる。用語としては河川の大きさにかかわらず「河」の字を用いて表現する。
河川から供給される岩石や砂泥が堆積し、三角州や干潟、砂浜が形成される。また海沿いに堆積した土砂や砂州に遮られた場所では、一つまたは複数の川が流れ込む潟湖や入り江ができていることもある。潟や入り江は、細い水路で海につながった閉鎖的な水域で、上流から流れてくる淡水と潮の満ち引きで入ってくる海水が混じる汽水域となっていることが多い。流れが複雑で泳ぐことは大変危険である。
三角江のような大きな河口は、海面が陸地よりも高くなって河口部を沈水させたような海岸によくみられる。またリアス式海岸やフィヨルドなど海没した谷に川が流れ込むと非常に大きな河口部が形成される。こうした大型の河口は、湾や海峡などの名をつけて呼ばれることもある。
古くから港などに使用され、人間の経済活動において重要な場所となっている。その一方、海水・汽水・淡水・止水・流水など複雑な水環境が形成され、生物多様性の観点からも重要な場所である。藻場、ヨシ原、マングローブなど、河口に多い大型植物が作り上げた環境もある。
ギャラリー
河口部にできる入り江
東京湾に注ぐ荒川河口
名取川と井土浦、広浦
日野川河口
吉野川河口
(2007年9月19日)
常願寺川河口
天竜川河口
河北潟放水路河口
大聖寺川河口と北潟湖
猪苗代湖に注ぐ長瀬川河口
松川浦に注ぐ宇多川河口
箒川に注ぐ蛇尾川河口(中央)、那珂川に注ぐ箒川河口(左)
諏訪湖に注ぐ上川
阿武隈川河口と旧河口跡鳥の海
阿武隈川河口部拡大写真と旧河口跡鳥の海
琵琶湖へ注ぐ姉川三角州と河口
琵琶湖安曇川三角州と河口
阿武川三角州と河口
信濃川蛇行部を拡大した画像。信濃川に注ぐ魚野川河口が確認できる。
黒部川扇状地と河口
富山平野の常願寺川河口(左)、神通川河口(右)
砺波平野の小矢部川河口(右)、庄川河口(左)
大河津分水河口
利根川河口
関連項目
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