ゲイリー・クーパー






































Gary Cooper
ゲーリー・クーパー

ゲーリー・クーパー
ゲーリー・クーパー(1936年)

本名
Frank James Cooper
生年月日
(1901-05-07) 1901年5月7日
没年月日
(1961-05-13) 1961年5月13日(60歳没)
出生地
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 モンタナ州ヘレナ
死没地
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス
配偶者
Veronica Balfe (1933-1961)
著名な家族
マリア・ヴェロニカ(娘)












ゲーリー・クーパーGary Cooper[gɛəri kúːpə][1][2]、本名: フランク・ジェームズ・クーパー、1901年5月7日 - 1961年5月13日)は、アメリカ合衆国モンタナ州ヘレナ出身の俳優。愛称はクープ




目次






  • 1 経歴


  • 2 私生活


  • 3 出演作品


  • 4 受賞とノミネート


  • 5 脚注


  • 6 参考文献


  • 7 関連項目


  • 8 外部リンク





経歴


両親ともにイングランド系。アイオワ州の大学で学ぶが卒業はせず[3]、両親の持つ牧場で働きながら商業デザイナーを目指して新聞に漫画を書くようになるが、両親がロサンゼルスに移ったために共に移動する[4]


ロサンゼルスでセールスマン等の仕事に就くが長続きしなかった[5]。しかし、友人のツテでその191cmの長身を生かして1924年ごろから西部劇映画のエキストラ出演を始め、俳優を志すようになる。1925年、名前をゲーリー・クーパーと変え[6]、1926年、『夢想の楽園』で本格的に映画デビューした。また、クーパーが小さな役で出演しているこの映画を見たパラマウント映画の製作本部長は「この男は、うしろ向きに立っているだけで女性ファンの心をつかむ」と見込んで契約した。


1927年、『アリゾナの天地』で主役を演じてからは、しばらくは主にB級西部劇で活躍した。


1929年、『バージニアン』で西部劇スターとしての地位を確立する。そして翌年、マレーネ・ディートリヒと共演した『モロッコ』で世界的な大スターの仲間入りを果たす。また、1936年、『オペラハット』でアカデミー主演男優賞にノミネートされるなど、順調にキャリアを重ねていった。また、映画館主は選出するドル箱スターベスト・テンにおいて1937年から1957年の21年もの間に、19回もランキングされていた[脚注 1]




初出演映画『夢想の楽園』(1926年)





ジョーン・フォンテインと共に(1942年2月27日)





イングリッド・バーグマンと共演した映画『誰が為に鐘は鳴る』(1943年)




映画『無宿者』(1945年)




映画『真昼の決闘』(1952年)




映画『ベラクルス』(1954年)


その一方、1939年に大ヒットした『風と共に去りぬ』のレット・バトラー役をオファーされていたが、辞退している[7]。また、アルフレッド・ヒッチコックは1940年の『海外特派員』と1942年の『逃走迷路』にクーパーを希望したが、当時サスペンスは低俗なものとみなされていたためこれも断っている。しかし、前者の公開された『海外特派員』を見たクーパーは、オファーに応じて出演しておけばよかったと後悔したという。


大根役者と言われた時期もあったが、1941年に伝記映画『ヨーク軍曹』でアカデミー主演男優賞を獲得する。翌年、『打撃王』で再びアカデミー主演男優賞にノミネートされる。


1944年には自らのプロダクションを設立するが、『無宿者』を発表しただけで解散した。1949年には、駆け出しの女優だったパトリシア・ニールと不倫スキャンダルが発覚した。


1952年には『真昼の決闘』で二度目のアカデミー主演男優賞を獲得する。この際クーパー本人はアカデミー賞授賞式に出席せず、代理人としてジョン・ウェインがオスカー像を受け取った。日本の俳優・千葉真一はクーパーを尊敬する俳優として挙げており[8]、少年時代に『真昼の決闘』を何度も見ていたと語っている[9]


亡くなる直前に、1960年にアカデミー名誉賞が贈られたなど、幸せな映画人生を送った。カンヌ国際映画祭は彼の死後、ゲーリー・クーパー賞を設立した。



私生活


1933年に美術監督のセドリック・ギボンズの姪で、元女優でソーシャライトのサンドラ・ショーと結婚し、一人娘マリア・クーパー=ジャニス(画家。ピアニストのバイロン・ジャニスの夫人)をもうけた。1949年には『摩天楼』で共演した女優のパトリシア・ニールとの交際が発覚し、一時妻と別居していた。クーパーとパトリシアは3年間不倫関係にあった。彼女は妊娠したが、クーパーの妻はカトリック教徒であるため離婚に応じず、子供を中絶せざるをえなかった。それが明るみに出て大スキャンダルになった。その後二人は別れた。


1961年5月13日、前立腺癌で死去。60歳。一流監督に愛され、良き時代のアメリカを代表するスターでもあった。



出演作品































































































































































































































































































































































































































































































公開年 邦題
原題
役名 備考
1926 夢想の楽園
The Winning of Barbara Worth
エイブ・リー
1927
あれ
IT
リポーター
赤ちゃん母さん
Children of Divorce
エワード・B・ララビー(テッド)
アリゾナの天地
Arizona Bound
デイヴ

つばさ
Wings
ホワイト
ネヴァダ男
Nevada
ネヴァダ
令嬢馬賊
The Last Outlaw
バディ・ホール
1928 試験結婚
Half a Bride
エドモンド
ボー・サブルウ
Beau Sabreur
アンリ・デ・ボー・サブルウ
大尉の娘
Doomsday
アーノルド
空征かば
The Legion of the Condemned
ゲイル・プライス
ライラック・タイム
Lilac Time
フィリップ
希望の船
The First Kiss
マリガン・タルボット
店曝しの天使
The Shopworn Angel
ウィリアム
1929 狼の唄
Wolf Song
サム・ラッシュ

裏切者
Betrayal
アンドレ・フレイ
ヴァジニアン
The Virginian
ヴァジニアン
1930 七日間の休暇
Seven Days' Leave
ケネス・ダウニー
勇者ならでは
Only the Brave
ジェームズ・ブライドン

テキサス無宿
The Texan
エンリケ
ワイオミングの男
A Man From Wyoming
ジム・ベイカー
パラマウント・オン・パレード
Paramount on Parade
ハンター
掠奪者/スポイラーズ
The Spoilers
ロイ

モロッコ
Morocco
トム・ブラウン
1931
戦ふ隊商/激斗の河
Fighting Caravans
クリント・ベルメット

市街
City Streets
キッド
失われし抱擁
I Take This Woman
トム
貨物船と女
His Woman
サム
1932 悪魔と深海
Devil and the Deep
センプター

百万円貰ったら
If I Had a Million
スティーヴ

戦場よさらば
A Farewell to Arms
フレデリック・ヘンリー
1933
今日限りの命
Today We Live
ボガード

或る日曜日の午後
One Sunday Afternoon
ビフ

生活の設計
Design for Living
ジョージ・カーティス
砲煙と薔薇
Operator 13
ジャック

不思議の国のアリス
Alice in Wonderland
白い騎士
1934
久遠の誓ひ
Now and Forever
ジェリー・デイ
1935
ベンガルの槍騎兵
The Lives of a Bengal Lancer
アラン・マクレガー
結婚の夜
The Wedding Night
トニー
永遠に愛せよ
Peter Ibbetson
ピーター
1936
真珠の頚飾
Desire
トム・ブラッドレー

オペラハット
Mr. Deeds Goes to Town
ロングフェロー・ディーズ

ハリウッド大通り
Hollywood Boulevard
クレジットなし

将軍暁に死す
The General Died at Dawn
オハラ

平原児
The Plainsman
ワイルド・ビル・ヒコック
1937
海の魂
Souls at Sea
ナギン・テイラー
1938
マルコ・ポーロの冒険
The Adventures of Marco Polo
マルコ・ポーロ

青髭八人目の妻
Bluebeard's Eighth Wife
マイケル・ブランドン

牧童と貴婦人
The Cowboy and the Lady
ストレッチ
1939
ボー・ジェスト
Beau Geste
ボー・ジェスト
暁の討伐隊
The Real Glory
ビル・カナヴァン
1940
西部の男
The Westerner
コール・ハーデン

北西騎馬警官隊
North West Mounted Police
ダスティ・リヴァース
1941
群衆
Meet John Doe
ジョン・ドゥー

ヨーク軍曹
Sergeant York
アルヴィン・C・ヨーク
アカデミー主演男優賞 受賞

教授と美女
Ball of Fire
バートラム・ポッツ教授
1942
打撃王
The Pride of the Yankees
ルー・ゲーリッグ
1943
誰が為に鐘は鳴る
For Whom the Bell Tolls
ロバート・ジョーダン
1944 軍医ワッセル大佐
The Story of Dr. Wassell
ワッセル大佐

クーパーの花婿物語
Casanova Brown
カサノバ・ブラウン
1945 無宿者
Along Came Jones
メロディ・ジョーンズ

サラトガ本線
Saratoga Trunk
クリント・マローン
1946
外套と短剣
Cloak and Dagger
アルヴァ・ジェスパー教授
1947 征服されざる人々
Unconquered
クリストファー・ホールデン
1948
善人サム
Good Sam
サミュエル・クレイトン(サム)
1949
摩天楼
The Fountainhead
ハワード・ロアーク

機動部隊
Task Force
ジョナサン・L・スコット
1950 燃えつきた欲望
Bright Leaf
ブラント

ダラス
Dallas
ブライド・ホリスター
1951 大いなる国
It's a Big Country
テキサス

遠い太鼓
Distant Drums
クインシー・ワイアット
1952
真昼の決闘
High Noon
ウィル・ケーン保安官
アカデミー主演男優賞 受賞
主演男優賞 (ドラマ部門) 受賞
スプリングフィールド銃
Springfield Rifle
レックス
1953
楽園に帰る
Return to Paradise
モーガン
吹き荒ぶ風
Blowing Wild
ジェフ
1954
悪の花園
Garden of Evil
フッカー

ベラクルス
Vera Cruz
ベン・トレーン
1955
軍法会議
The Court-Martial of Billy Mitchell
ウィリアム・ミッチェル
1956
友情ある説得
Friendly Persuasion
ジェス・バードウェル
1957
昼下りの情事
Love in the Afternoon
フランク・フラナガン
1958 秘めたる情事
Ten North Frederick
ジョー

西部の人
Man of the West
リンク・ジョーンズ
1959
縛り首の木
The Hanging Tree
ジョセフ・フレイル(ドク)
腰抜け列車強盗
Alias Jesse James
カウボーイ クレジットなし
コルドラへの道
They Came to Cordura
トーマス・ソーン

メリー・ディア号の難破
The Wreck of the Mary Deare
ギデオン・パッチ
1961
六年目の疑惑
The Naked Edge
ジョージ・ラドクリフ


受賞とノミネート






























































部門 作品名 結果

アカデミー賞

1936[10]

主演男優賞

オペラハット
ノミネート

1941[11]

ヨーク軍曹
受賞

1942[12]

打撃王
ノミネート

1944[13]

誰が為に鐘は鳴る
ノミネート

1952[14]

真昼の決闘
受賞

1960[15]

名誉賞
N/A
受賞

ゴールデングローブ賞

1952

主演男優賞 (ドラマ部門)
真昼の決闘
受賞

1956

友情ある説得
ノミネート

ニューヨーク映画批評家協会賞

1941

主演男優賞
ヨーク軍曹
受賞


脚注


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  1. ^ キングと呼称されたクラーク・ゲーブルですら11回しかランキングされていない




参考文献





  1. ^ 『固有名詞英語発音辞典』 大塚高信(編)、三省堂、2009年。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"""""""'""'"}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Lock-green.svg/9px-Lock-green.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg/9px-Lock-gray-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/a/aa/Lock-red-alt-2.svg/9px-Lock-red-alt-2.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Wikisource-logo.svg/12px-Wikisource-logo.svg.png")no-repeat;background-position:right .1em center}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:inherit;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration,.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}
    ISBN 978-4385151960。



  2. ^ “Gary の発音”. 発音辞書 Forvo. 2012年10月18日閲覧。


  3. ^ Current Biography 1941, pp 170-71


  4. ^ Arce, Hector. Gary Cooper: An Intimate Biography, New York, William Morrow & Co., 1979, pp. 22-23


  5. ^ Arce, Hector. Gary Cooper: An Intimate Biography, New York, William Morrow & Co., 1979, pp. 22-23


  6. ^ "Gary Cooper Profile." Turner Classic Movies. Retrieved: August 6, 2011.


  7. ^ Selznick, David O. (2000). Memo from David O. Selznick. New York: Modern Library. pp. 172-173. ISBN 0-375-75531-4. 


  8. ^ “千葉真一 高倉健から東映解雇を救ってもらった体験を明かす”. ザ・トップ5. TBSラジオ&コミュニケーションズ (2011年12月14日). 2014年11月24日閲覧。


  9. ^ 『千葉流 サムライへの道』 ぶんか社、2010年、95 - 96頁。
    ISBN 4821142694。



  10. ^ “THE 9TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2018年12月4日閲覧。


  11. ^ “THE 14TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2018年12月4日閲覧。


  12. ^ “THE 15TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2018年12月4日閲覧。


  13. ^ “THE 16TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2018年12月4日閲覧。


  14. ^ “THE 25TH ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2018年12月4日閲覧。


  15. ^ “THE 33RD ACADEMY AWARDS”. oscars.org. 2018年12月4日閲覧。




関連項目






  • キネマ旬報20世紀の映画スター


外部リンク







  • The Gary Cooper Pages


  • ゲーリー・クーパー - allcinema


  • ゲーリー・クーパー - KINENOTE


  • Gary Cooper - インターネット・ムービー・データベース(英語)












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