ムラピ山
ムラピ山 | |
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2011年7月 | |
標高 | 2,930[1]m |
所在地 | インドネシア 中部ジャワ州・ジョグジャカルタ特別州境 |
位置 | 南緯7度32分26.99秒 東経110度26分41.34秒座標: 南緯7度32分26.99秒 東経110度26分41.34秒 |
山系 | ジャワ島 |
種類 | 成層火山 |
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プロジェクト 山 |
ムラピ山(インドネシア語: Gunung Merapi)は、インドネシアジャワ島中央部の火山である。インドネシアでも最も活動的な火山で、ほぼ1年中噴煙を上げ、1548年以来68回噴火をしている。名称は「火の山」の意味。メラピ山とも書かれる。スマトラ島中部にも同名の火山がある。
活動は40万年前から始まり、1万年前から活発になった。安山岩質の溶岩ドームを崩落させて火砕流を起こすことで知られ、メラピ型火砕流と呼ばれる。同様の例としては、雲仙岳[注釈 1]がある。
ムラピ山はジョグジャカルタに近く(約30km南)、山体には標高1,700mの地点にさえ村があり、中腹には数千人が居住している。また、噴火被害の危険性から、国際火山学地球内部化学会から特定16火山(Decade Volcanoes)に指定されていた。
目次
1 歴史
1.1 2010年の噴火
1.2 2018年の噴火
2 注釈
3 出典
4 参考文献
5 関連項目
6 外部リンク
歴史
1006年、死者数千人、1672年、死者3,000人、1872年4月(VEI4)、死者1,400人、1930年(VEI3)、死者1,300人、1966年、死者64人、1994年には60人が犠牲になっている。他にも1548年、1786年、1822年、1846年(VEI3)、 1849年(VEI3)、1961年(VEI3)などにも爆発している。
2006年5月より火山活動が活発になり、同年5月13日に避難勧告が発令され、15日には大規模な火砕流が起こった。2人死亡。
2010年の噴火
10月25日、インドネシア政府は23-24日に起こった500回以上の火山性地震を踏まえ、ムラピ山に4段階のうち警戒レベルを最高度に引き上げ、山頂から10km以内の避難勧告を出した。
10月26日、ムラピ山が噴火を起こして火砕流が村を直撃し、29人が死亡した。大きなものは14時4分、14時24分、15時15分の3回[2]。
11月4日、5時55分からの33分間の爆発は1872年以来最大で、噴煙が上空10kmまで上がった。
11月4日深夜 - 11月5日、爆発が起こり、火砕流が13km以上下り、噴火音は20km先まで聞こえた。18km離れた村などで子供を中心に64人が死亡、今回の一連の爆発の死者は合計122人、避難者は約15万人となった。ジョグジャカルタ国際空港は5日午前閉鎖された[3][4]。約25km西にある世界遺産のボロブドゥール遺跡にも降灰があった。これまでの総噴出量は5,000万立方mに及んだ。
11月6日、ジャカルタ郊外にも降灰が及んだ。シンガポール航空、マレーシア航空[注釈 2][5]など16社はジャカルタへの定期便48便を休止した。日本航空725便(B777-300、乗員乗客86人、1日1便)は正午頃成田空港を出たが、22時に引き返した[6]。日本航空によれば上空16kmまで噴煙があるという[7][注釈 3]。雨期に入り大雨が降りラハールが発生している。
11月7日、爆発は続き、死者は156人、避難者は20万人になった。シンガポール航空など数社は午後便から運航再開。日本航空は230人搭乗予定の便を欠航[8]。
11月8日、日本航空などは運航再開、避難者は29万人に[9]。
11月9日、オーストラリア気象庁は二酸化硫黄(亜硫酸ガス)が上空12,000 - 15,000mにまで達したと発表した。
11月10日、再噴火した。噴煙の高さは1,500mだが、全方面に灰をまき散らし、場所によっては山頂から50kmまで届いた。死亡者累計191人、重症598人になった。避難者総数は中部ジャワ州23万人、ジョクジャカルタ市11万人の合計約35万人だが、避難勧告地域が半径20kmまで拡大されたため、避難対象人口110万人の3分の1にとどまっている[10]。キャセイ航空とカンタス航空の一部のジャカルタ便が休止し、休止はバリ島のデンパサール空港に及んだ(全面休止は、現在の所ジョクジャカルタ空港のみである)。アメリカのバラク・オバマ大統領のインドネシア訪問日程が短縮された。
11月11日
- 災害対策庁(National Disaster Management Agency(BNPB))はラハール対策として、川の両岸から最低500m離れるように呼びかけた[11]。ジェットスター航空のバリ便が再開した[注釈 4]。
- 古代遺跡保護局はボロブドール遺跡に害がある火山灰が3cm降ったため、重要部分をビニールシートで覆うことにした。
11月12日、死者累計206人。避難者総数38万人、噴出物総量1.4億立方m(1872年は1億)[12]。
11月14日
- 死者累計242人以上[注釈 5]。日本は国際緊急援助隊専門家チーム(野上健治東工大火山流体研究センター教授他)が現地入り。小規模ながら噴火と火砕流は続き、20kmの避難圏は続いている。
NASAのオゾン観測装置による二酸化硫黄(亜硫酸ガス)分布地図が発表された。メラピから西にインド洋上3000kmに達し、気流に乗りオーストラリアのポートヘッドランド付近まで回流している[13]。
11月15日、死者は259人以上。ボランティアが1人死亡。噴火が落ち着いたため、帰宅を始める人も出てきている。火山灰により腐食のおそれがあるため、ボロブドール遺跡を掃除。
11月19日、危険な南側の避難地域を15kmに縮小。警戒警報は続行。
11月20日、死者292人、避難者27万人。ジョクジャカルタ空港再開。
11月21日、死者304人、避難者20万人。
11月23日、死者322人、避難者13万人。
メルバブ山から望むとムラピ山
ムラピ山(左)とメルバブ山(右)
2006年の噴火
山頂の溶岩ドーム、2007年
2018年の噴火
日本時間5月11日9時40分頃に噴火し海抜1万3千メートルを超える高さまで噴煙があがった模様。[14]
注釈
^ 1991年6月3日に大規模な火砕流を起こした
^ ジャカルタ国際空港(スカルノ・ハッタ空港)(ムラピ山から西へ750km)への運航休止(7日午前現在)はシンガポール航空など
^ ムラピ付近では東風が吹き、西のボロブドール遺跡やジャカルタ方面、及びインド洋、場合によっては数百km沖合上空に噴煙が流れる。2日にインドネシア当局は航空路の切り替えを要請している
^ マレーシア航空はジョクジャカルタ便を15日まで、バンドン便を11日まで休止する。ジャワ島内では他にソロ(Solo、スラカルタ市)空港が利用できる
^ 報道の死者数は242だが、救助隊が少なくとも10人以上の行方不明者の捜索に当たっている
出典
^ “Mount Merapi”. 2011年11月10日閲覧。
^ ジャワ島の火山噴火、死者29人に、読売新聞、2010年10月27日閲覧
^ 共同通信:ジャワ島噴火の死者120人超に ムラピ山で火砕流
^ AFP:ムラピ山で最大の噴火、49人死亡 18キロ離れた村も被害
^ Merapi forces flight cancellations
^ 時事通信:ジャカルタ便を一時運休=ムラピ山噴火が影響―シンガポール航空 11月6日(土)18時4分配信
^ 読売新聞:平成22年11月7日(日):朝刊 社会面
^ NHK:国際線欠航 噴火の影響広がる 11月7日 6時9分
^ MSN産経:「火砕流が街襲う」 ジャワ島噴火、避難29万人に2010.11.8 18:30
^ Xinhua:Indonesia's volcano toll rises to 191, eruption continues English.news.cn 2010-11-10 17:00:57
^ Xinua:Indonesia anticipates secondary impact of Mount Merapi eruption English.news.cn 2010-11-11 18:31:57
^ CNN:Death toll from Indonesia volcano surpasses 200 November 12, 2010 -- Updated 1334 GMT(2134 HKT)
^ NASA Image of the Day:Eruption at Mount Merapi, IndonesiaPosted November 11, 2010 acquired November 4 - 8
^ インドネシア メラピ山が噴火 噴煙1万メートル超、Weathernews
参考文献
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2017年6月) |
- 国立天文台編 『理科年表 平成20年』 丸善、2007年。ISBN 978-4-621-07902-7。
関連項目
- 火山の一覧
外部リンク
Merapi - Smithsonian Institution: Global Volcanism Program- Taman Nasional Gunung Merapi
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