岩波明
岩波 明(いわなみ あきら、1959年2月18日[1] - )は日本の精神科医、昭和大学医学部精神医学講座主任教授。
目次
1 人物
2 主な研究分野
3 主張・思想
4 著書
4.1 共著
4.2 翻訳
5 脚注
6 外部リンク
人物
神奈川県横浜市生まれ[1]。東京大学医学部卒業、1993年「覚醒剤精神病の事象関連電位」で東大医学博士。東京都立松沢病院などで臨床経験を積む。ドイツ、ユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルク精神科で学ぶ。東京大学医学部精神医学教室助教授、埼玉医科大学精神医学教室准教授、昭和大学医学部精神医学教室准教授、2012年から主任教授。2015年より付属烏山病院長を兼務。ADHD外来を担当している[2]。
主な研究分野
専門は精神生理学。うつ病の薬物療法、統合失調症の認知機能障害、精神疾患と犯罪など。
主張・思想
- ネットにおける著名人・芸能人へのバッシングについて「寛容さのない、冷たい冬の国になりつつある」と批判する。その根源には「日本社会の不自由さ」があるとして、バッシングなどの不寛容さや過労自殺が「日本独自の現象」と喝破している。
- 従来の事件における被告人に対する刑事責任能力(心神耗弱・喪失)の鑑定について、十分な検証がないまま発達障害(ASD、ADHD)の認定が採用されてきたことに、警鐘を鳴らしている。
著書
- 『狂気という隣人 - 精神科医の現場報告』新潮社 2004年、新潮文庫 2007年
- 『臨床心理学がよ~くわかる本』秀和システム 2006年
- 『狂気の偽装 - 精神科医の臨床報告』新潮社 2006年、新潮文庫 2008年
- 『自我崩壊 心を病む不条理を生きる』講談社・こころライブラリー 2007年
- 『うつ病 - まだ語られていない真実』ちくま新書 2007年
- 『心に狂いが生じるとき - 精神科医の症例報告』新潮社 2008年、新潮文庫 2011年
- 『精神障害と犯罪 - 精神医学とジャーナリズムのクロストーク』南雲堂 2008年
- 『精神障害者をどう裁くか』光文社新書 2009年
- 『ビジネスマンの精神科』講談社現代新書 2009年
- 『文豪はみんな、うつ』幻冬舎新書 2010年
- 『やさしい精神医学入門』角川選書 2010年
- 『生の暴発、死の誘惑 - 「生きがい」を見失うとき』中公新書ラクレ 2010年
- 『どこからが心の病ですか?』ちくまプリマー新書 2011年
- 『精神科医が狂気をつくる - 臨床現場からの緊急警告』新潮社 2011年、新潮文庫 2013年
- 『精神科医が読み解く名作の中の病』新潮社 2013
- 『発達障害と生きる どうしても「うまくいかない」人たち』講談社 こころライブラリー 2014
- 『心の病が職場を潰す』新潮新書 2014
- 『大人のADHD もっとも身近な発達障害』ちくま新書 2015
- 『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑(リンチ)』 幻冬舎新書 2015
- 『人はいつ殺人者になるのか』朝日新書、2016
- 『発達障害』文春新書、2017
共著
- 『ポケット図解 心理学がよ~くわかる本「心理学」の本当の面白さがわかる!』飯田英晴共著 秀和システム 2008年
- 『精神鑑定と司法精神医療』加藤進昌共編 批評社 2010年
翻訳
- アンソニー・S.ディビッド, ジョン・C.カッティング『精神分裂病の神経心理学』中込和幸,福田正人,上島国利共監訳 星和書店 1999
- Karl Leonhard 原著 Helmut Beckmann編『内因性精神病の分類』福田哲雄,林拓二共監訳 医学書院 2002
- ダグラス・J.メイソン, スペンサー・ザビエル・スミス『メモリー・ドクター楽しく学べる物忘れ防止トレーニング 記憶力を改善し,知力をアップする簡単な方法』川面知弘共訳 星和書店 2006
脚注
- ^ ab『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.359
^ 紀伊國屋書店. “文春新書 『発達障害』”. 2017年10月20日閲覧。
外部リンク
- 昭和大学病院付属東病院