土産
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土産(みやげ、みあげ、どさん、とさん)は、知人や縁者に配る目的で旅行先などで買い求めるその土地にちなむ品物(進物)のこと。または知人や縁者の家宅など訪問先を訪問する際に感謝を込めて持参する進物のこと。後者の場合は手土産(てみやげ)という言い方もする。旅先で見聞きした物事や体験などを語って聞かせることを土産話(みやげばなし)という。進物であることから丁寧語の接頭辞をつけ、御土産(おみやげ)と称するのが一般的である。また知人や友人に渡すことを目的でのおみやげは日本人特有という説もある[1]。
目次
1 言葉
2 配布
3 旅行先の土産
4 手土産
5 比喩
6 脚注
7 関連項目
言葉
「土産」は元来、「どさん」または「とさん」と読む漢語で、「土地の産物(≒特産)」を意味する[2]。現代中国語でも同じ意味である。
「みやげ」の語源は諸説あり、
- 宮笥(みやげ・みやこけ)と呼ばれた神社などの配り物
- 「見上げる」の転[3]
- 「土産物」の略[4]
などと言われる。
室町時代以降[2]、「土産」を「みやげ」と熟字訓で読むようになった。ただし、「どさん(とさん)」と読んだ場合も「みやげ」の意味で使われることはある[5]。
家に持ち帰る土産のことを家苞(イエヅト)という[6]。
配布
土産は一般的に手渡すものであり、宅配便などで知人などに送付することはまれである。
旅行先の土産
いわゆる観光地や、鉄道駅、空港など交通機関のターミナル施設では、土産の専門店が軒を連ねることが多い。土産の製造・販売は地域経済において大きな比重を持っている。また、ロンドンが顕著であるが地方の観光地において、土産品をおく市が立つことがある。日本では現地で土産を買えなかったときでも、帰途に新幹線など長距離列車の車内販売を利用すれば沿線の名物を購入できる場合がある。大阪・梅田の地下通路では1951年から2014年3月まで、全国各地の名産販売店が集まる「阪神百貨店ふるさと名産」(開業時の名称は「全国銘菓名物街」[7])が営業していた。実際には行っていない旅先の土産でも買えることから「アリバイ横丁」と呼ばれていた[8]。近年は物流の発達により、土産として人気がある遠方の物産を通信販売や、都市部の百貨店・自治体アンテナショップなどで購入することも容易になっている。
パッケージツアーなどでは、行程中に土産物店への立ち寄りが大概含まれている(特に、いわゆる格安ツアーで顕著である)。
土産としては、土産菓子、工芸品などが多く取り揃えられている。漢字で「土産」と表記するように、通常はその土地の名産物、特産物が多い。
日本では、ペナントが流行した時期があった[9]。近年では菓子以外でも地域限定商品(ご当地キティなど)が増えている。
手土産
訪問先に持参する進物では、訪問者が住む土地にちなむ物品のほか、一般的な雑貨、食料品など多岐にわたる。訪問者が生産・獲得した農海産物を持っていく場合もある。
比喩
進物全般について土産と称することから、以下の事象についてもこの呼称が用いられる。
- 行為の本来の目的ではない物事を受け取ること。受け取る側が望んでいない物事に対して言う場合が多い。
- いわゆるリベート、賄賂のこと。
脚注
^ 観光地で「おみやげ」を買うのは日本人だけ?
- ^ ab"土産"はなぜ"みやげ"? - トクする日本語 - NHK アナウンスルーム
^ 『広辞苑』第6版「みやげ【土産】」
^ 『諸橋大漢和』巻3 p.112「土産」
^ 『広辞苑』第6版「どさん【土産】」
^ 家苞に貝そ拾へる浜波はいやしくしくに高く寄すれど 大伴家持、万葉集 http://manyo.hix05.com/yakamochi/yakamochi.sakimori.html
^ アリバイはどこで作れば…梅田地下街「ふるさと名産」閉鎖へ、産経WEST、2014年2月25日 20:20更新。
^ 大阪・梅田の「アリバイ横丁」 60年の歴史に幕、日本経済新聞社、2014年3月29日 21:01。
^ かつての定番お土産「ペナント」が蘇る - Excite Bit コネタ
関連項目
- 土産菓子
- スーベニアメダル