レーシングカー
レーシングカー (racing car) は、モータースポーツの中でも特にレース(競走)競技目的の自動車である[1]。
目次
1 概要
2 競技・ジャンル別の名称
3 注
4 関連項目
概要
通常、競技毎のルール(レギュレーション)に合わせて、メーカーやチーム(総称してコンストラクターという用語を使うこともある)が製作するため、多種多様な形式や仕様のレーシングカーが存在する。多くの競技のレギュレーションが、公道の走行に必要な制限を満たすことを要求していないため、公道を走行できない車両であることが多い。場合によっては公道を走行できないような規程があることもある。[2]
モータースポーツの用語で、公道を合法的に走行できるということを「ストリートリーガル」と言う。多種の車両の記録が比較できる単純な競技(ゼロヨンなど)で、そのような車両による記録を別に扱うこともある。
一般には、スポーツカーとの混同も少なくないが、スポーツカーが公道走行を前提にしてスポーツ走行の味付けがされている車であるのに対し、レーシングカーは競技前提であり、前述されたとおり公道を走行できないものも多い。また例えば市販車をレーシングカーに改造する際には、レギュレーションで規定がない限り、法令に定めがある保安部品は競技には必要なく、軽量化などのためにたいてい取り外してしまう。2000年代にはサーキット走行専用車という販売車のジャンルもできたが、これは個人が購入してサーキット等を走ることが前提で、レーシングチームによる競技用ではない。
ただしラリーなど、たとえば世界ラリー選手権では、競技の一環として公道を走るものもある。そういったような競技用のレーシングカーは公道を走行できるよう、ルートが存在する地域(国や州など)の法令等に沿った保安部品等を備えるなどし、ナンバープレートを取得し取付けなければならない。そういった競技で公道を走っている際に速度違反や危険走行を行うと、たとえ競技中であろうと逮捕されることもあり、最悪の場合は抑留され棄権を余儀なくされる。
競技によってはD1ストリートリーガルなどナンバー付き車両での参加が前提のものもあり、そういった場合ではチューニングカーとほぼ同じものである。
競技・ジャンル別の名称
フォーミュラカー - F1、F3など
ワールドラリーカー(WRカー) - WRCなど
ツーリングカー - WTCC、DTM、SUPER GTなど
プロトタイプレーシングカー - ル・マン24時間レース、全日本スポーツカー耐久選手権など
ストックカー - NASCAR、スピードカー・シリーズなど
ドリフトカー - 全日本プロドリフト選手権/D1ストリートリーガル/フォーミュラ・ドリフト
バギーカー - クラッシュカーレース
ドラッグカー - ドラッグレース
- 改造トラクター - フォーミュラ・トラック
レーシングカート - カートのみの各種レース用。レース以外にゴーカートなど娯楽にも使われる。
注
^ 競争あるいは競技に対応する英語はコンペティションであり、そのうち特に競走に対応するのが「レース」である。
^ 例えば、いわゆるフォーミュラカーは基本的にオープンホイール(タイヤがカウルに覆われていない)が絶対条件となっているため、日本で公道を走行することはできない。
関連項目
- スロットレーシング