竹
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タケ | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Bambuseae Kunth ex Dumort. | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
タケ | |||||||||||||||||||||
連 | |||||||||||||||||||||
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竹(タケ)とは広義には、イネ目イネ科タケ亜科のうち、木本(木)のように茎が木質化する種の総称である。
通常の木本と異なり二次肥大成長はせず、これは草本(草)の特徴である。このため、タケが草本か木本かは意見が分かれる(「木#学術的な定義を巡って」も参照)。ただし、タケの近縁種は全て草本で、木本は存在しないので、近縁種に限った話題では、近縁の完全な草本と対比して、タケは木本とされることが多い。
分類学的には従来、タケ連 (Bambuseae) にまとめられていた。しかし、単系統ではないことが判明し、分割が提案されている。
広義のタケは、その生育型から、狭義のタケ、ササ(笹)、バンブー (bamboo) の3つに分けられる。以下では便宜上、狭義のタケを「タケ」、広義のタケを「タケ類」と表し(ただし一般には、「タケ類」はタケ亜科、あるいは狭義のタケの意味で使われることもある)、タケ類全体について述べる。漢字の「竹」は人文・産業的な文脈に限って用いる。
目次
1 概要
2 分類
2.1 タケ亜科内の位置づけ
2.2 竹と笹(bamboo)の違い
2.3 主な種
3 利用
3.1 概説
3.2 建材・内装材
3.3 パイプ・容器
3.4 結束材・ロープ
3.5 工芸品・日用品
3.6 食材
3.7 生薬
3.8 繊維原料
3.9 バイオ燃料
3.10 除菌・消臭・防虫
4 文学作品
5 習俗・慣習
6 ことわざ、慣用句など
7 家紋
8 脚注
9 関連項目
10 外部リンク
概要
タケは気候が温暖で湿潤な地域に分布し、アジアの温帯・熱帯地域に多い。ササは寒冷地にも自生する。タケ・ササの分布は北は樺太から南はオーストラリアの北部、西はインド亜大陸からヒマラヤ地域、またはアフリカ中部にも及ぶ。北アフリカ、ヨーロッパ、北アメリカの大部分には見られない。
通常、地下茎を広げることによって生息域を広げる。一部のタケ類は周期的に開花し一斉に枯れることが知られている。その周期は極めて長く、ハチク[1]、マダケの場合は約120年周期であると推定されている。しかし、まだ周期が分かっていない種類も多い(日本におけるモウソウチクの例では、種をまいてから67年後に一斉に開花・枯死した例が2例(1912年→1979年・1930年→1997年)記録されている[2])。竹の種類によって開花周期に幅が見られるが、一般にはおおよそ60年から120年周期であると考えられている[3]。
タケ類は成長力が強く、ピークの時は1日で1メートル以上成長する。竹林の近くにある民家の中に竹が侵入する(タケノコが生える)被害もある。地下茎が地面を広く覆うことからがけ崩れには強いが、逆に強風、地滑り、病気などには弱く、放置された竹林で地滑りの発生が多いという研究もある。事実、放置竹林による地滑りの事例がいくつも報告されており、問題が指摘されている。また放置竹林によって山地が覆われ、元々植生していた広葉樹や針葉樹の光合成が妨げられ、結果として森林の減少を招くという問題も起こっており、各地で対策が講じられている。
乾燥が十分なされたものは硬さと柔軟さを備えており、様々な用途に古来使われてきた(詳細は「タケ#利用」参照)。竹細工の材料、建材などのほか、繊維を利用して竹紙も作られている。竹酢液や竹炭としても利用される。前述した放置竹林の問題においても、これらの素材としての活用を求め、様々な研究、試行錯誤が行われている。
また、食材としては、若いものを筍として食べる。葉を食料として利用する動物もおり、ジャイアントパンダはこれを主食としている。
モウソウチクを除く種の多くは、限られた地域でしか生育しないことが多い。その理由は不明である。
分類
タケ亜科内の位置づけ
タケ類(タケ連)はイネ科タケ亜科に属する。タケ亜科にはタケ連のほかに Olyreae 連が属するが、Olyreae 連は典型的な草本であり、タケ連のような木質の茎を作らない。
Sungkaew et al. (2009)[4]の分子系統学的解析によると、タケ連は単系統ではなく、熱帯性木本タケ類と温帯性木本タケ類の2つの系統に分かれる。熱帯性木本タケ類が Olyreae と姉妹群となり、温帯性木本タケ類はそれら全体と姉妹群である。彼らはこの結果から、温帯性木本タケ類を Arundinarieae 連に分割すべきとしている。
タケ亜科 |
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: 日本に分布
竹と笹(bamboo)の違い
タケ類にはタケ(竹)とササ(笹)とバンブーがある。タケとササとバンブーの相違点を以下に挙げる。
- 地下茎の有無
- 地下茎で生育繁殖するタケ、ササとは異なり、バンブーは分蘖(株分かれ)によって株立ち状になる(後述)。
- 竹皮の着生
- タケは生育後落下するが、ササは生育後も着生している。
- 葉の形態
- タケは格子目があるが、ササにはそれがなく縦に伸びる平行脈である。
- 開花
- タケは約120年周期、ササは40年から60年周期でどちらも開花後には枯死する。
- 分布
- 日本ではタケは青森県(本州北端)から九州だが、ほとんどは帰化植物と見られる。ササは北海道や高山地帯にも自生する。
一般的には丈の低いものが笹竹の略とされる。名前に「○○ダケ」「〇〇チク」「〇○ザサ」とついていても実際のタケ、ササの判断とは違う場合がある。ただし、植物学的には「成長すると稈鞘(たけのこの皮)が落ちるのが竹、残って稈(タケとササにおける「茎」)を包むのが笹」とする。しかし、オカメザサのように膝丈ほどのタケや、メダケのような背の高いササもある。バンブーは、熱帯地方に生息し、外見がタケに似ているものの、地下茎が横に這わず、株立ちになる。
紙パルプ業界にはタケとバンブーの区別がある。
ちなみに、日本に見られるタケの多くは帰化植物と考えられ、一部種類には日本野生説もあるが、ほとんどは中国原産である。ササは日本産のものが多くあり、地方変異も数多い。
主な種
タケ類の種は、世界で600種とも1200種とも言われる。日本には150種、あるいは600種があるといわれる(いずれも学説によって異なる)。
日本に生育するタケ類のうち、代表的なものを以下に挙げる。
マダケ Phyllostachys bambusoides
モウソウチク Phyllostachys heterocycla f. pubescence
ハチク Phyllostachys nigra
ホテイチク Phyllostachys aurea
キッコウチク Phyllostachys heterocycla f. heterocycla
ホウライチク Bambusa multiplex
ナリヒラダケ Semiarundinaria fastuosa
チシマザサ(ネマガリダケ) Sasa kurilensis
トウチク Sinobambusa tootsik
シホウチク Chimonobambusa quadrangularis
カンチク Chimonobambusa marmorea
ヤダケ Pseudosasa japonica
メダケ Pleioblastus simonii
利用
概説
ある程度大きく育った竹から、水を通さない硬い節で複数に仕切られた稈(かん)と呼ばれる茎などが得られる[5]。伐採後に乾燥させた竹の稈は強靭であり、細工が容易で、木材にはない弾力性に富んでいる。そのため、和弓や釣竿など、バネ性の必要な製品の素材として古来広く利用されてきた。
竹竿は内部が空洞なので、管としての性質を強く持つ。つまり、しなやかで強い素材である。しかもそれを構成するのが細長い繊維細胞であり、これも管である。したがって、特に引っ張りには強い。しかし、横からの力には管が壊れる形での破壊が起こりやすい。また、加重を支えるのには向かない。状況に応じ、そのまま、また、割って細い板状にして使用される。横からつぶしたものはロープのようにも使用される。さらに細い棒状にしたものは竹ひごと呼ばれる。
伐採したままの竹を青竹(実際には緑色)と呼ぶ。火で焙ったり(乾式)、苛性ソーダで煮沸したり(湿式)して油抜きをした晒し竹、ある程度炭化させた炭化竹、伐採後に数カ月から数年間自然に枯らしたもの、家屋の屋根裏で数十年間囲炉裏や竈の煙で燻された煤竹と、種々の素材が得られる。これらは弾力性、硬さ、耐久性などが異なり、利用目的によって使い分けられる。
青竹は容易に入手できるが、耐久性に問題があり、晒し竹や炭化竹に加工することでその問題点は改善する。煤竹は独特の色(煤竹色)をしており、硬く、耐久性に富むが、入手は困難である。
桿はほぼ円柱状で中空であり、軽量、丈夫でよくしなる。そのため釣り竿や棒高跳の竿などの特殊な使用例がある。
伐採の時期により耐久性に違いがあることが知られる。一般的に、水を上げている活動期に伐採されたものは耐久期間が短く、晩秋から冬の休眠期に伐採された物は耐久期間が長い。
建材・内装材
- 竹小舞:和風建築の塗り壁の素地
竹筋コンクリート:鉄が不足していた時期に鉄筋の代用として竹の骨組を配したコンクリート工法。- 床材
- すだれ
- 建築外部足場:日本ではあまり見ないが、香港や台湾、中国、東南アジアでは、比較的高いビルの建築現場でも足場材として使われる。
冬囲いの材料- 竹垣
竹シーツ:小さく切った竹片に隙間を設けながらつづり合わせてシート状にしたもの。暑い時期に体を冷やしてくれる冷却寝具として使用されている。
パイプ・容器
ある程度の長さに切り、途中の仕切りを突き抜けば、パイプができる。大きいものは直径10センチメートルくらいから細いものまである。また、これを縦に半分に切り、水を流すことにも用いられる。
- 調理器具: インドシナ半島のタイ東北部、ラオス、カンボジアなどでは、竹にもち米とココナツミルクを詰めて火にかけ炊き上げたものが飯として供されることがある[6][7]。
- 火吹き竹: かまどの火に空気を送るために使う、風呂沸かしや焚き火にも使う。
吹き矢の筒
樋: 半分に割って、節をそぎ落とした状態で利用する。軒に渡すことで雨樋にしたり、流しそうめんの流路、水飲み場の導水、温泉の湯冷まし路などにしたりして利用される。
楽器: 日本では尺八、篠笛、能管、龍笛、笙、篳篥などの竹製管楽器が伝統的。日本の竹は囲炉裏の上に保存し数十年にわたって燻して炭化したものを、使用した。現在日本では囲炉裏の習慣はないので、人為的に処理を行う。外国には竹製の打楽器や琴がある。竹製楽器のみのオーケストラ団がある。バリ島のジェゴグなどがある。かつてはヤマハが集成材をボディに使用したアコースティックギターを発売していた(現在は生産終了)他、チャップマン・スティックが竹集成材を使用した"Bamboo"シリーズを発売している。
キセルの羅宇(筒)。名称はラオスに由来する[8]。
水鉄砲・紙玉鉄砲
- ししおどし
竹筒: 一方の節を1つ残し、他方を余裕を持って切ることで、口の大きい容器となる。水をくんだり、花を生けたりするのにも使える。上下に節を残して切れば、密閉された部屋が手に入る。片方に小さな穴を開ければ水筒などに使える。また、これに米を詰め、火にかける調理法がある。
竹を切らない、あるいは一つの節をそのままにした場合、密閉された容器となり、これを火中に投入すると派手な音を立てて破裂する。これが爆竹の由来である。
結束材・ロープ
樽を締める箍(たが)。
上総掘り:やぐらを組んで大きい車を仕掛け、これに割り竹を長くつないだものを巻いておき、その竹の先端に取り付けた掘鉄管で掘り抜く井戸の代表的な工法。人力のみで500メートル以上の掘削が可能であることから、開発途上国への技術指導が行われている。
工芸品・日用品
手に入りやすく、削る・曲げるなどの加工がしやすい。繊維の方向がはっきりしており、それに沿った方向には細かく割りやすい。節の部分で割れが止まるため、同質で同じ長さの棒状のものを量産しやすい。細く薄く削れば、その厚さ次第で適度な弾力の先端を得られる。さらに、無加工の状態でも比較的腐食しにくく保存が容易である。
細工や工芸によく使われ、大分県の別府竹細工や奈良県の高山茶筌など各地の伝統工芸品の材料としても多く用いられる。子供のおもちゃなどにもよく利用される。工芸品としては、伐採前の自然な変化や伐採後の経年変化により表面に様々な模様の入ったものが珍重される[9]。菌類による侵食を利用したものもある。
- ざる
- 籠
- 花入・花籠・花生け
- 虫籠
箸・菜箸
- 楊枝
- 耳掻き
串:焼き鳥の串などに利用されている。
行李などの藍胎漆器- 茶筅
- 茶杓
- 柄杓
- 竹ナイフ:材に珪酸を多く含むため、切り口を鋭くすることにより刃物として利用できる。
- 竹箒・熊手
- 箕
- 易の筮竹
- 孫の手
- 青竹踏み
- 竹皮:竹の最外層を覆っている薄い皮で、成長とともに自然に剥がれ落ちる。竹皮には亜硫酸やサリチル酸などが含まれており防腐作用や殺菌作用がある[10]。そのため、おにぎり、ちまき、肉、羊羹などの食品の包装材として用いられる。また、草履などの材料としても利用される。
- 杖
物干しざお: そのまま使用したり、ポリ塩化ビニルを巻いたものがある。最近は鉄、アルミなどを使用したものが主流となっている。- 自動車の内装装飾:実例を挙げると、4代目レクサス・GSの一部グレードに竹製の内装装飾パーツが使用されている。公式サイトによると、美しさと生育の早さによる環境イメージによって採用している模様。
- 犬矢来
- 構造
うちわ・扇子の骨
和傘の骨
提灯・行灯の骨- 鉄道踏切の遮断機
竹ひご:竹細工、模型飛行機などの素材として使われる。
白熱電球のフィラメント:トーマス・エジソンが白熱電球を改良した際、日本(京都府八幡市男山)の竹をこれに使い、実用レベルの白熱電球を開発した。
レコード針 - 蓄音器用
ササラ電車のブラシ: 路面電車の線路上の雪を、竹でできたブラシを回転させて除雪する車両。- 枝条架:竹の枝を束ね棚状に幾層にも積み上げたもので、流下式塩田や別府の鉄輪温泉で見られる温泉冷却装置に用いられる。
- 文具
- 竹ペン
筆の軸
ものさし:温度変化による伸縮が少ない性質を利用。かつては計算尺の素材としても用いられた。
万年筆:セーラー万年筆には、「竹」というシリーズがある。煤竹を使用した高級品もある。
- 玩具
- 竹とんぼ
竹馬: 新撰六帖題和歌に「竹馬をつえにもけふはたのむかわらあそびをおもいでつつ」がみえ、古くから子供用の玩具として竹を使用していたことがうかがえる。
麻雀牌: 牌の背の部分に竹を使用したものがある。最近は「ガン牌」の防止や全自動卓の普及により、竹を使用したものはほとんどない。
くす玉(竹かごの上に紙や造花を貼り合わせる)
- 漁業用具
- 釣り竿
- 魚籠
- 生け簀
- 武具・スポーツ用品
竹刀: 剣術の訓練や、それを競技化した剣道で用いられる。
和弓と矢: どちらも竹から作られた。矢の方はヤダケから作る。現在は弓はガラス繊維強化プラスチック (GFRP) や炭素繊維強化プラスチック(CFRP) を用いた複合材料製、矢はジュラルミン製や炭素繊維強化プラスチック製が主流。
棒高跳の棒: 現在はガラス繊維強化プラスチックが使用されている。
竹槍: かつては百姓一揆などに際して利用された。太平洋戦争中、政府は「一億玉砕」の精神を婦人に植えつける目的で竹槍の訓練を行ったが、これに対して評論家の新名丈夫が非難した事から、後に竹槍事件と呼ばれる事件にも発展した。
母衣(ほろ): 背後からの矢を防ぐために担ぐ盾の一種。竹籠に布をかぶせたもの。
スキー・スケート道具の材料としてかつて使われていた。スキーのストックには特に加工されていない竹竿をそのまま利用していた。
- その他
バンブーダンスの竹棹- 竹炭
キーボード、マウス - 一部メーカーが、記念品として竹素材のコンピュータ周辺機器を発売している。
食材
筍(たけのこ)。
メンマ(麺麻)。シナチク(支那竹)とも。- 実の栄養価は小麦に匹敵するともいわれ、救荒食物として飢饉を救った逸話もあるが、むしろノネズミ(野鼠)の大発生による飢饉を招いた例が多い(開花を凶事とする根拠)。
チャノキの代わりに竹を使った茶葉が作られている[11]。
クマザサは生薬や健康食品、茶葉、焼酎原料などに使われる。
生薬
- ハチクまたはマダケの葉は、竹葉(ちくよう)という生薬で、解熱や利尿の作用がある。
- 葉を酒に漬けて香りを付けた竹葉青というリキュールが中国にある。
- ハチクまたはマダケの茎の外層を削り取った内層は竹茹(ちくじょ)という生薬で、解熱、鎮吐などの作用がある。
- タンチク、 ハチクの茎を火で炙って流れた液汁は、竹癧(ちくれき)という生薬である。
繊維原料
竹の内側にある薄紙と、竹を発酵させて得た繊維を漉いて作った紙を竹紙と呼ぶ。
中国四川省や広西チワン族自治区などの一部製紙工場は竹を原料としたパルプを製造し、紙にまで加工している。
バイオ燃料
他の植物と同様に、発酵させるとエタノールを得られ、バイオ燃料として利用できる[12]。静岡大学では、超微粉末にする技術と、強力に糖化する微生物を探すなどで、糖化効率を従来の2%程度から75%に高めた。3年間でさらに効率を80%まで高め、1リットル当たり100円程度の生産コストを目指している。
研究チームの試算では、国内には約9300万トンの竹があり、年間330万トンまでなら採り続けても生態系への影響はない。これで燃料を作れば目標消費量の約10%を賄えるという。
除菌・消臭・防虫
竹酢液は除菌・殺菌や消臭剤、防虫剤として使われる。
大阪府吹田市には、竹関連製品を開発するタケックス・ラボという会社があり、モウソウチク表皮抽出物から除菌剤やハンドソープなどを製造している[13]。
文学作品
竹取物語、舌切り雀 - 作者不詳の日本の民話(おとぎ話)。
美女と竹林 - (2008年8月22日発売、単行本、光文社)森見登美彦の虚実取り混ぜたエッセイ。知人の所有する竹林の管理を任された作者の苦闘を書く。- パニック - 開高健
習俗・慣習
- 青々としてまっすぐ伸びる様子から、榊(さかき)とともに清浄な植物のひとつとされている。
地鎮祭などの神事において、不浄を防ぐために斎み清める場所の四隅に立てる葉付きの青竹を、斎竹(いみだけ)という。青竹には清浄な神域を示す注連縄を張り廻らせ、紙垂(しで)を垂らす[14]。- 3本の竹を松で囲み、荒縄で結んだものを門松と呼び、正月に玄関や門前に立てる。
- 竹は種類によるが、前述のように67年から120年に1度花を咲かせ、結実し枯れる。花が咲くと竹が枯れ、地下茎で繋がった1個体の竹は枯れる。「en:Bamboo blossom」も参照
- 竹の花がつける実は野鼠の餌となる。非常に稀な出来事であるため、平時の食物連鎖ではあり得ない野鼠の大量発生を引き起こし、急増した野鼠が他の植物などを食害することが知られている。この現象はインドでmautam(bamboo death)と呼ばれ、壊滅的な農業被害が発生している。このことから「竹の花は不吉の前兆」とする民間伝承が生まれた。
七夕 - 笹を飾る。
松、竹、梅3つをあわせて松竹梅(しょうちくばい)と呼び、縁起が良いものとされる。元は歳寒三友と呼ばれ中国画での画題が日本に伝わったもので、符牒としても使われる。他にも竹・梅・蘭・菊を合わせた四君子などもある。- 竹の都 - 伊勢神宮に仕えた斎宮の古称、別称[15] - 「おもへただ竹の都はかすみつつしめの外なる御代のけしきを」。
ことわざ、慣用句など
- 竹を割ったよう
- 破竹の勢い - 杜預による言葉。
- 竹馬(ちくば)の友
- 竹箆(しっぺ)返し
- 木に竹を接ぐ
- 松竹梅
- 竹植うる日 - 陰暦5月13日。夏の季語で、江戸時代の俳人松尾芭蕉は「降らずとも竹植うる日は蓑(みの)と笠(かさ) 」と詠んだ。この日に竹を植えると枯れないという中国の俗信がある。竹酔日(ちくすいじつ)。
- 竹に油を塗る - 1.若くて美しいこと 2.弁舌の達者なこと。
- 竹の子の親まさり
- 竹八月に木六月 - 伐採に適した時期、陰暦。
- 竹屋の火事 - ポンポンと怒るようす。
- 竹藪に矢を射るよう - 無益なことの譬え。
- 名を竹帛(ちくはく)に垂る
- 竹藪焼けた(たけやぶやけた) - 回文の一つ。
家紋
竹紋(たけもん)は、竹を図案化した家紋である。笹紋も含む。
『大要抄』に記された車文の「篠の丸(ささのまる)」が所見とされる。勧修寺家とその一門、関係する武家を通じて分布した。
図案は、竹の幹、葉を描いたもの、それに笠や雀、雪を添えることがある。雀を添えたものは多数図案があるがまとめて「竹に雀」と呼ばれる。ほかに筍を図案化したものもある。
九枚笹
宇和島笹
上杉笹
仙台笹
脚注
^ 明治末期以来?周期120年、各地でハチク咲く読売新聞(2017年6月4日)2017年6月4日閲覧
^ 農林水産省 森林総合研究所 1997年
^ 大分県農林水産研究センタ−林業試験場
^ Sungkaew, Sarawood; et al. (2009), “Non-monophyly of the woody bamboos (Bambuseae; Poaceae): a multi-gene region phylogenetic analysis of Bambusoideae s.s.”, Journal of Plant Research 122 (1), doi:10.1007/s10265-008-0192-6, http://www.springerlink.com/content/l66176827751xx86/
^ 竹の部位図国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 関西支所(2018年3月20日閲覧)
^ “カンボジアの竹おこわ アルコムワールド”. 2015年9月11日閲覧。
^ “タイ カオラム(竹めし) - クリップ - NHK for School”. 2015年9月11日閲覧。
^ “羅宇(ラウ)とは - コトバンク”. 2015年9月11日閲覧。
^ 京都の銘竹竹平商店(2018年3月20日閲覧)
^ 落合敏監修 『食べ物と健康おもしろ雑学』 p.142 梧桐書院 1991年
^ 虎竹茶(2018年3月20日閲覧)
^ 放置竹林をバイオマス燃料に 日立、竹の燃料化技術日本経済新聞ニュースサイト(2017年3月9日)2018年3月20日閲覧
^ 製品情報タケックス・ラボ(2018年3月20日閲覧)
^ デジタル大辞泉「いみ‐だけ[斎竹/忌(み)竹 ] 小学館
^ 斎宮とは?三重県明和町ホームページ(2018年3月20日閲覧)
関連項目
- 竹林
- タケノコ
- 竹細工
- 別府竹細工
- 竹工芸技能士
- 竹垣
- 竹林の七賢
- 竹炭
- 竹害
- 竹のカーテン
- 虎斑竹
- 大分県竹工芸・訓練支援センター
- プラント・オパール
坪井伊助 - 竹類研究家
竹部 - 漢字の部首- 竹で始まる記事の一覧
外部リンク
竹見本林 竹、笹配置図 - 森林研究・整備機構 森林総合研究所
Bamboo Home Page - 渡邊政俊
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