南河内郡
南河内郡(みなみかわちぐん)は、大阪府の郡。
人口34,154人、面積76.73km²、人口密度445人/km²。(2019年1月1日、推計人口)
下記の2町1村を含む。
太子町(たいしちょう)
河南町(かなんちょう)
千早赤阪村(ちはやあかさかむら)
目次
1 郡域
2 歴史
2.1 変遷表
3 脚注
4 参考文献
5 関連項目
郡域
1896年(明治29年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記2町1村のほか、概ね下記の区域にあたる[1]。
富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市の全域
堺市
東区、美原区の全域
北区の一部(北長尾町・中長尾町・南長尾町・東三国ヶ丘町・黒土町・長曽根町・金岡町・新金岡町・蔵前町・南花田町・中村町・野遠町・八下北)
八尾市の一部(若林町を除く太田、太田新町、空港、老原、天王寺屋、二俣、曙川東より南西および曙町の一部)
松原市の一部(河合・丹南)
柏原市の一部(概ね河原町、清州、上市以西および大和川以南)
歴史
明治29年(1896年)
4月1日 - 郡制の施行のため、石川郡・錦部郡・八上郡・古市郡・安宿部郡・丹南郡および志紀郡の一部の区域をもって発足。郡役所が富田林町に設置。長野村は旧・丹南郡と旧・錦部郡の2ヶ所に所在。(49村)
- 旧・石川郡(13村) - 富田林村、新堂村、喜志村、大伴村(現・富田林市)、石川村(現・河南町)、磯長村、山田村(現・太子町)、白木村、河内村、中村(現・河南町)、千早村、赤阪村(現・千早赤阪村)、東条村(現・富田林市)
- 旧・錦部郡(11村) - 廿山村、錦郡村、彼方村(現・富田林市)、市新野村、長野村、天野村、高向村、三日市村、加賀田村、天見村、川上村(現・河内長野市)
- 旧・八上郡(3村) - 金岡村(現・堺市北区)、南八下村(現・堺市東区、美原区)、北八下村(現・堺市北区、松原市)
- 旧・古市郡(3村) - 古市村、駒ヶ谷村、西浦村(現・羽曳野市)
- 旧・安宿部郡(2村) - 国分村、玉手村(現・柏原市)
- 旧・丹南郡(12村) - 狭山村、三都村(現・大阪狭山市)、大艸村、日置荘村、野田村(現・堺市東区)、平尾村、黒山村(現・堺市美原区)、丹南村(現・堺市美原区、松原市)、丹比村(現・堺市美原区、羽曳野市)、埴生村、高鷲村(現・羽曳野市)、長野村(現・藤井寺市)
- 旧・志紀郡(5村) - 道明寺村(現・藤井寺市)、柏原村(現・柏原市)、志紀村、太田村(現・八尾市)、小山村(現・藤井寺市)
5月4日 - 長野村(旧・丹南郡)が改称して藤井寺村となる。
8月8日 - 富田林村が町制施行して富田林町となる。(1町48村)
- 明治31年(1898年)4月1日 - 郡制を施行。
- 明治32年(1899年)3月30日 - 廿山村が改称して川西村となる。
- 明治38年(1905年)5月20日 - 大艸村が改称して大草村となる。
- 明治43年(1910年)9月1日 - 長野村が町制施行して長野町となる。(2町47村)
大正2年(1913年)5月1日 - 太田村が中河内郡三木本村に編入。(2町46村)- 大正4年(1915年)
1月1日 - 柏原村が町制施行して柏原町となる。(3町45村)
11月10日 - 小山村・藤井寺村が合併し、改めて藤井寺村が発足。(3町44村)
- 大正5年(1916年)
- 4月1日 - 市新野村が改称して千代田村となる。
8月1日 - 古市村が町制施行して古市町となる。(4町43村)
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)
7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
7月20日 - 山田村の一部(山田の一部)が磯長村に、磯永村の一部(春日・葉室の各一部)が山田村にそれぞれ編入。
昭和3年(1929年)10月15日 - 藤井寺村が町制施行して藤井寺町となる。(5町42村)- 昭和6年(1931年)
6月1日 - 国分村・玉手村が合併し、改めて国分村が発足。(5町41村)
6月16日 - 狭山村・三都村が合併し、改めて狭山村が発足。(5町40村)
- 昭和10年(1935年)時点での当郡の面積は321.66平方km、人口は144,370人(男72,718人・女71,652人)[2]。
- 昭和13年(1938年)9月1日 - 金岡村が堺市に編入。(5町39村)
- 昭和14年(1939年)7月1日 - 柏原町が中河内郡堅下村・堅上村と合併して中河内郡柏原町が発足。(4町39村)
- 昭和15年(1940年)6月1日 - 長野町・千代田村・天野村が合併し、改めて長野町が発足。(4町37村)
- 昭和16年(1941年)4月1日 - 国分村が町制施行して国分町となる。(5町36村)
- 昭和17年(1942年)4月1日 - 富田林町・新堂村・喜志村・大伴村・川西村・錦郡村・彼方村が合併し、改めて富田林町が発足。(5町30村)
- 昭和25年(1950年)4月1日(5町28村)
- 富田林町が市制施行して富田林市となり、郡より離脱。
- 野田村・大草村が合併して登美丘町が発足。
- 昭和26年(1951年)
- 1月1日 - 道明寺村が町制施行して道明寺町となる。(6町27村)
- 4月1日 - 狭山村が町制施行して狭山町となる。(7町26村)
9月1日 - 日置荘村が町制施行して日置荘町となる。(8町25村)
- 昭和29年(1954年)4月1日 - 長野町・三日市村・高向村・天見村・加賀田村・川上村が合併して河内長野市が発足し、郡より離脱。(7町20村)
- 昭和30年(1955年)4月1日 - 高鷲村が町制施行して高鷲町となる。(8町19村)
- 昭和31年(1956年)
- 1月1日 - 志紀村が町制施行して志紀町となる。(9町18村)
9月30日(10町4村)
- 磯長村・山田村が合併して太子町が発足。
- 国分町が中河内郡柏原町と合併し、改めて中河内郡柏原町が発足。
- 石川村・白木村・河内村・中村が合併して河南町が発足。
- 平尾村・黒山村・丹南村が合併して美原町が発足。
- 千早村・赤阪村が合併して千早赤阪村が発足。
- 古市町・高鷲町・埴生村・西浦村・駒ヶ谷村・丹比村が合併して南大阪町が発足。
- 昭和32年(1957年)
1月15日 - 東条村が富田林市に編入。(10町3村)- 4月1日(9町3村)
- 志紀町が八尾市に編入。
- 南大阪町の一部(多治井)が美原町に編入。
- 美原町の一部(丹南)が松原市に編入。
10月15日 - 北八下村が分割し、一部(河合)が松原市に、残部(中・野遠・南花田)が堺市にそれぞれ編入。(9町2村)
- 昭和33年(1958年)
- 7月1日 - 南八下村が分割し、一部(大饗・菩提・石原・小寺の各一部)が美原町、残部(野尻および大饗・菩提・石原・小寺の各残部)が堺市に編入。(9町1村)
10月20日 - 日置荘町が堺市に編入。(8町1村)
- 昭和34年(1959年)
1月15日 - 南大阪町が市制施行・改称して羽曳野市となり、郡より離脱。(7町1村)
4月20日 - 藤井寺町・道明寺町が合併して藤井寺道明寺町が発足。(6町1村)
- 昭和35年(1960年)1月1日 - 藤井寺道明寺町が改称して美陵町となる。
- 昭和37年(1962年)4月1日 - 登美丘町が堺市に編入。(5町1村)
- 昭和41年(1966年)11月1日 - 美陵町が市制施行・改称して藤井寺市となり、郡より離脱。(4町1村)
- 昭和62年(1987年)10月1日 - 狭山町が市制施行・改称して大阪狭山市となり、郡より離脱。(3町1村)
平成17年(2005年)2月1日 - 美原町が堺市に編入。(2町1村)
変遷表
自治体の変遷
旧郡 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 明治45年 | 大正1年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 昭和63年 | 平成1年 - 現在 | 現在 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
石川郡 | 石川村 | 石川村 | 石川村 | 石川村 | 昭和31年9月30日 河南町 | 河南町 | 河南町 | ||
白木村 | 白木村 | 白木村 | 白木村 | ||||||
河内村 | 河内村 | 河内村 | 河内村 | ||||||
中村 | 中村 | 中村 | 中村 | ||||||
磯長村 | 磯長村 | 磯長村 | 磯長村 | 昭和31年9月30日 太子町 | 太子町 | 太子町 | |||
山田村 | 山田村 | 山田村 | 山田村 | ||||||
千早村 | 千早村 | 千早村 | 千早村 | 昭和31年9月30日 千早赤阪村 | 千早赤阪村 | 千早赤阪村 | |||
赤阪村 | 赤阪村 | 赤阪村 | 赤阪村 | ||||||
東条村 | 東条村 | 東条村 | 東条村 | 昭和32年1月15日 富田林市に編入 | 富田林市 | 富田林市 | |||
富田林村 | 明治29年8月1日 富田林町 | 富田林町 | 昭和25年4月1日 富田林市 | 富田林市 | |||||
新堂村 | 新堂村 | 昭和17年4月1日 富田林町に編入 | |||||||
喜志村 | 喜志村 | ||||||||
大伴村 | 大伴村 | ||||||||
錦部郡 | 廿山村 | 明治32年3月30日 改称 川西村 | |||||||
錦郡村 | 錦郡村 | ||||||||
彼方村 | 彼方村 | ||||||||
長野村 | 明治43年9月1日 長野町 | 長野町 | 昭和29年4月1日 河内長野市 | 河内長野市 | 河内長野市 | 河内長野市 | |||
天野村 | 天野村 | 昭和15年6月1日 長野町に編入 | |||||||
市新野村 | 大正5年4月1日 改称 千代田村 | ||||||||
高向村 | 高向村 | 高向村 | |||||||
三日市村 | 三日市村 | 三日市村 | |||||||
加賀田村 | 加賀田村 | 加賀田村 | |||||||
天見村 | 天見村 | 天見村 | |||||||
川上村 | 川上村 | 川上村 | |||||||
古市郡 | 古市村 | 古市村 | 大正5年8月5日 古市町 | 古市町 | 昭和31年9月30日 南大阪町 | 昭和34年1月15日 南大阪市 即日改称 羽曳野市 | 羽曳野市 | 羽曳野市 | |
駒ヶ谷村 | 駒ヶ谷村 | 駒ヶ谷村 | 駒ヶ谷村 | ||||||
西浦村 | 西浦村 | 西浦村 | 西浦村 | ||||||
丹南郡 | 丹比村 | 丹比村 | 丹比村 | 丹比村 | |||||
埴生村 | 埴生村 | 埴生村 | 埴生村 | ||||||
高鷲村 | 高鷲村 | 高鷲村 | 高鷲村 | 昭和30年4月1日 高鷲町 昭和31年9月30日 南大阪町 | |||||
狭山村 | 狭山村 | 狭山村 | 昭和26年4月1日 狭山町 | 昭和62年10月1日 狭山市 即日改称 大阪狭山市 | 大阪狭山市 | 大阪狭山市 | |||
三都村 | 三都村 | 昭和6年6月16日 狭山村に編入 | |||||||
八上郡 | 金岡村 | 金岡村 | 昭和13年9月1日 堺市に編入 | 堺市 | 堺市 | 平成18年4月1日 堺市北区 | 堺市 | ||
北八下村 | 北八下村 | 北八下村 | 北八下村 | 昭和32年10月15日 | |||||
大半が堺市に、一部が松原市に編入 | 松原市 | 松原市 | |||||||
丹南郡 | 丹南村 | 丹南村 | 丹南村 | 丹南村 | 昭和31年9月30日 美原町 | 昭和32年4月1日 旧丹南村域の一部を 松原市に編入[3] | |||
黒山村 | 黒山村 | 黒山村 | 黒山村 | | 平成17年2月1日 堺市に編入 平成18年4月1日 堺市美原区 | 堺市 | |||
平尾村 | 平尾村 | 平尾村 | 平尾村 | ||||||
八上郡 | 南八下村 | 南八下村 | 南八下村 | 南八下村 | 昭和33年7月1日 | ||||
東部が美原町に、西部が堺市に編入 | 平成18年4月1日 堺市東区 | ||||||||
丹南郡 | 日置荘村 | 日置荘村 | 日置荘村 | 昭和26年9月1日 日置荘町 | 昭和33年10月20日 堺市に編入 | ||||
野田村 | 野田村 | 野田村 | 昭和25年4月1日 登美丘町 | 昭和37年4月1日 堺市に編入 | |||||
大艸村 | 明治38年5月20日 改称 大草村 | 大草村 | |||||||
丹南郡 | 長野村 | 明治29年5月4日 改称 藤井寺村 | 藤井寺村 | 昭和3年10月15日 藤井寺町 | 藤井寺町 | 昭和34年4月20日 藤井寺道明寺町 昭和35年1月1日 改称 美陵町 | 昭和41年11月1日 美陵市 即日改称 藤井寺市 | 藤井寺市 | 藤井寺市 |
志紀郡 | 小山村 | 小山村 | 大正4年11月10日 藤井寺村に編入 | ||||||
道明寺村 | 道明寺村 | 道明寺村 | 昭和26年1月1日 道明寺町 | ||||||
沢田村 | 明治23年4月1日 道明寺村に編入 | ||||||||
志紀村 | 志紀村 | 志紀村 | 志紀村 | 昭和31年1月1日 志紀町 | 昭和32年4月1日 八尾市に編入 | 八尾市 | 八尾市 | ||
太田村 | 太田村 | 大正2年5月1日 中河内郡 三木本村に編入 | 中河内郡 大正村 | 八尾市 | 八尾市 | ||||
柏原村 | 柏原村 | 昭和4年4月1日 柏原町 | 昭和14年7月1日 中河内郡に 所属変更[4] | 中河内郡 柏原町 | 中河内郡 柏原町 | 柏原市 | 柏原市 | 柏原市 | |
安宿部郡 | 国分村 | 国分村 | 国分村 | 昭和16年4月1日 国分町 | 国分町 | 昭和31年9月30日 中河内郡 柏原町に編入 | |||
玉手村 | 玉手村 | 昭和6年4月1日 国分村に編入 |
脚注
^ 住居表示実施地区の境界は不詳。
^ 昭和10年国勢調査による。国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで閲覧可能。
^ 現・松原市丹南
^ 中河内郡堅上村・堅下村を編入したことによるもの。
参考文献
角川日本地名大辞典 27 大阪府
関連項目
- 南河内 (大阪府)
- 北河内郡
- 中河内郡
- 大阪みどりの百選
- 大阪府の自然景勝地
なにわ野菜 - 大阪府の伝統野菜。
先代: 石川郡・錦部郡・八上郡・古市郡・ 安宿部郡・丹南郡・志紀郡(一部) | 行政区の変遷 1896年 - | 次代: (現存) |
|
|