工業地域
工業地域(こうぎょうちいき)または工業地帯(こうぎょうちたい)とは、多くの工業施設が集積し、総生産に占める工業生産の割合が高い地域である。工業地域と工業地帯に明確な定義はないが、両者は概ね以下のように使い分けられている。
- 海岸や道路・鉄道などの交通路に沿って帯状に広がるものを特に工業地帯と呼ぶ。
- 日本国内においては、歴史や規模を考慮して、京浜、中京、阪神、北九州の四大工業地帯のみを工業地帯と呼び、他を工業地域と呼んで区別することがある(最近では北九州を工業地域とする場合もある)[1]。ただし、四大工業地帯以外でも、工業地帯という名称が公式に用いられたり、一般に普及しているものも数多い。
海岸地域に形成された工業地域を臨海工業地域(地帯)という。埋立地や干拓地に作られ、専用の港湾を持っていることが多い。原料の入手や製品の搬出に有利で、日本など原料・燃料の輸入の割合の高い国によく見られる。反対に、内陸部にある工業地域は内陸工業地域(地帯)という。
目次
1 日本の工業地帯・工業地域
2 世界の工業地帯・工業地域
3 関連事項
4 脚注
日本の工業地帯・工業地域
太平洋ベルト
- 鹿島臨海工業地帯
- 京葉臨海工業地帯
- 京浜工業地帯
- 東海工業地域
- 中京工業地帯
- 阪神工業地帯
- 堺泉北臨海工業地域
- 播磨臨海工業地域
- 瀬戸内工業地域
北九州工業地帯(北九州工業地域)- 大分臨海工業地域
北海道工業地域(道央工業地域)- 仙台湾臨海工業地域
- 常磐工業地域
北関東工業地域・関東内陸工業地域
- 北陸工業地域
- 八代臨海工業地域
- 細島臨海工業地域
世界の工業地帯・工業地域
アメリカ合衆国
大西洋岸中部工業地帯(メガロポリス)(ニューヨーク、フィラデルフィア、ボルティモアなど)
五大湖沿岸工業地帯(デトロイト、クリーブランド、ピッツバーグ、シカゴ、ミルウォーキー、ゲーリー)
太平洋岸工業地帯(ロサンゼルス、サンフランシスコ、サンノゼなど)
ニューイングランド工業地帯(ボストンなど)
中西部工業地帯(セントルイス、ミネアポリス、カンザスシティ)
南部工業地帯(ダラス、バーミングハム、アトランタ、ヒューストン、ニューオーリンズなど)
大韓民国
京仁工業地帯(ソウル特別市の一部、富川市、仁川広域市、始興市、安山市など)
嶺南内陸工業地帯(大邱広域市、慶山市、亀尾市など)
南東臨海工業地帯(釜山広域市、蔚山広域市、浦項市、昌原市など)
ドイツ連邦共和国
ルール工業地帯
関連事項
- コンビナート
- 工業団地
- 新産業都市
- 工業整備特別地域
- 新興工業都市
脚注
^ 小学校社会科に対するQ&A(東京書籍)