アーケードゲーム
この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2015年1月) |
プラットフォーム
|
トピックス
|
アーケードゲーム(arcade game)は、業務用ゲーム機(「アーケードゲーム機」)によるゲームのこと。古くは、典型的・代表的なものとしてはピンボールであるが、電気・機械的な装置であった。コンピュータゲームの発展後は、作品数や経済規模ではそちらが大きくなっている。英語では、「ペニーアーケード」あるいは「アミューズメントアーケード」といった語がある。
目次
1 米国のアーケードゲーム
2 日本のアーケードゲーム
2.1 営業方法
2.2 プレイ料金
3 機器面の分類
4 メンテナンス・サポート
5 筐体
5.1 汎用筐体
5.1.1 アップライト筐体
5.1.2 ミニアップライト筐体
5.1.3 ミディタイプ筐体(汎用筐体)
5.1.4 カクテル筐体
5.1.5 テーブル筐体
5.1.6 カウンタートップ筐体
5.1.7 プロジェクタ筐体
5.2 専用筐体
5.2.1 コクピット筐体
5.2.2 体感筐体
5.2.3 カードゲーム筐体
6 歴史
6.1 1970年代
6.2 1980年代
6.3 1990年代
6.4 2000年代
6.5 2010年代
7 分類
8 アーケードゲームの復刻
9 参考文献
10 脚注
11 関連項目
12 外部リンク
米国のアーケードゲーム
不特定多数を対象とした世界初のコンピュータゲームは1958年に米国のブルックヘブン国立研究所で物理学者のウィリアム・ヒギンボーサムがオシロスコープを使って製作したテニスゲーム『Tennis for Two』とされている[1]。これは業務用ではなくブルックヘブン国立研究所の定期公開日の見学者用にあり合わせの機材で製作されたものであったが予想外の人気を博した[1]。
世界初の業務用アーケードゲームは1971年にナッチングから発売された『コンピュータースペース』である[1]。この『コンピュータースペース』は生産台数約1500台と少なめで、あまりヒットしなかったが後世のゲーム文化に与えた影響は大きかった[1]。
その翌年の1972年にアタリ社がゲームシステム『ポン』を発表し、これが大ヒットしたことから『ポン』がアーケードゲームの元祖と呼ばれている[1]。
日本のアーケードゲーム
営業方法
日本国内では主にゲームセンターや遊園地などのアミューズメントスポットに設置され、1プレイごとに料金を徴収するのが一般的である。これらアミューズメント機器を設置する施設の運営は、風俗営業法に従って行われているため、全国共通で18歳未満は22時以降の入店禁止の制限が設けられている。同時に、各都道府県の条例により16歳未満、18歳未満の入店制限時間を別個に設定している(法律や規制に関する詳細はゲームセンターの項を参照)。
近年では、漫画喫茶に併設するスタイルも出てきており、このスタイルでは、漫画喫茶同様に入場料を徴収され、退店時に時間当たりの従量料金を支払う。プレイ当たりの料金は設定されておらず、店内のゲーム機はフリープレイ設定であることがほとんどである。コインオペレートを行わないことから、風俗営業法の規制対象外の店が多い。フリープレイという性質上、ペイアウトを伴うメダルゲームやプライズゲーム、トレーディングカードアーケードゲームまたはプリクラなどは設置されない(プリクラは併設関係なく店外に設置されることはある)。まれに安価ではあるが料金を徴収する店があるが、当然ながら風営法の規制を受ける。
プレイ料金
料金は地域、店鋪、ゲームの種類等により差があるが、一般的には10円 - 500円程度。筐体に直接硬貨を投入する場合がほとんどであるが、プリペイドカードや電子マネー(Edyなど)を用いたり、事前にメダル貸出機でメダルを借りて、そのメダルを使用する場合もある(メダルゲーム)。紙幣を投入できる機構を備えたゲーム機を製造及び設置することは違法であるため、紙幣を直接使用できるゲーム機は国内には存在しない。
また、入口と出口にゲートを設け、入口で接触読み取り型カードを受け取り、それを筐体に取り付けてあるアンテナ(トランプ1デックぐらいの大きさだろうか)に接触させ、従来の硬貨投入(クレジット)とし、出口にて精算をするシステムもある。年々採用する店舗は増加している[要出典](ATO SYSTEMなど)。
海外では、現金の代わりに、トークンを使用する営業方法もしばしば見る事ができる。これは、現金を、払い戻しができないトークンと呼ばれるメダルに予め換えさせ、これを硬貨と同様にゲーム機に投入させて料金とするものである。メリットは現金をトークンの貸出機で集中的に管理する事ができる点にある。また、一度に両替する金額によってトークンの単価を変えることで客にスケールメリットをアピール(例:1ドル3トークンとして、通常50セント1プレイのゲームを1トークン(約33セント)でプレイできる、等)して、一度に多額の現金をトークンに換えさせるよう促す効果(と同時に、ほとんどゲームをしないライト客からは相応に高単価の料金を徴収する効果)もある。日本でも多くはないものの、トークンを使用するゲームセンターは存在する。
機器面の分類
アーケードゲームは大別して、ビデオゲームとエレメカの2種類に分類できる。このほか、稀にカジノテーブルやボードゲーム、TCGのデュエルスペースなどを設置してアナログゲーム=非電源ゲームを運営する場合もある。カジノテーブルのみを設置したアナログゲーム専門店はカジノバーと呼ばれるが、ゲームセンターと同じ扱いを受けるため、風営法による営業の認可を得る必要がある。一方、TCG専門のデュエルスペースは一般的に同法による認可は必要とされていないが、場所貸しだけでなく、店員がゲームに関与する(ジャッジやゲームマスター、あるいは1人客の相手役をするなど)する場合は風俗営業として認可が必要となる)。
ゲーム基板は、基本的に1枚につき1タイトルであり、別のゲームを稼動させるには筐体の中の基板を交換する必要があるが、家庭用ゲーム機のようにメディアの交換で別ゲームを稼動できる、システム基板と呼ばれる物も存在する。システム基板のアーキテクチャは従来はメーカー独自設計が多かったが、近年ではコスト削減のため(また、独自基板を開発しなくても充分オーバースペックのシステム基板が利用できるという理由もあって)、家庭用ゲーム機のアーキテクチャを流用したものやPCをベースとしたものが増えている。
一方、プレイごとにお金を払うという性質を生かして、プレイが成功すると景品がもらえるプライズゲームという種類のゲームもある。これはエレメカに分類され、いわゆるコンピュータゲームのような画面がなかったり、あっても簡易なものであることが多い(ビデオゲームを使用したプライズ機は認められていないため)。なお、プレイの成否を問わず必ず何らかの商品がもらえる構造のゲームは、法律上はゲーム機とは見なされず自動販売機に分類される(アミューズメントベンダー、あるいは単にベンダーと呼ばれる)。このため、ビデオゲームと組み合わせた機器も存在する。
メンテナンス・サポート
基本的にメンテナンスはオペレーター(アミューズメント施設運営者)が行うが、メーカーが定期点検を行う場合がある。
メーカーが筐体やシステム基板をサポートする期間はタイトルによって異なるが、大半は部品調達難などの理由でメーカーサポートを終了する場合が多い。基板や筐体によっては20年から35年もサポートを行っていたタイトルもある。メーカーが事業撤退もしくは経営破綻した場合は、グループ企業への事業移管や同業他社へ事業譲渡した場合などを除き、一切メーカーサポートを受けることはできない。バンダイナムコエンターテインメント(当時)は2015年7月に、セガ・インタラクティブは2016年11月に、メーカーがサポートする期間を基本的にPCや家庭用ゲーム機並みにすることを発表している。
ネットワーク対応タイトルにおけるネットワークサービス終了が行われる時間は、23時59分もしくは、風営法による営業禁止時間(0時〜6時)に行われることがほとんどである。
主要メーカーの中には、バンダイナムコアミューズメントのアーケードゲームのメンテナンスやサポート業務をバンダイナムコテクニカとバンダイロジパルが、セガ・インタラクティブのアーケードゲームのメンテナンスやサポート業務をセガ・ロジスティクスサービスがそれぞれ手掛けているように、グループ内でアーケードゲームのメンテナンスやサポートを行う会社がある[2]。他の主要メーカーでは、タイトーは自社でアーケードゲームのメンテナンスやサポートを行っている他、アミューズメント施設運営者を対象としたタイトーアミューズメントスクールを厚木テクニカル&ロジスティクスセンター内に設置している。コナミアミューズメントとカプコンは、自社でアーケードゲームのメンテナンスやサポートを行っている。サービス拠点は、バンダイロジパルとタイトーが全国各地に設置しているのに対し、セガ・ロジスティクスサービスはサービス拠点が4か所(東京都大田区、千葉県佐倉市、名古屋市、大阪市)しかなく、カプコンは三重県伊賀市にあるサービスセンターのみ(カプコンは一部業務をセガ・ロジスティクスサービスに委託)となっている。
主要メーカー以外は、メンテナンスやサポートをメーカー自体が行うか、バンダイロジパルやセガ・ロジスティクスサービス、タイトーに委託する場合が多い。
メーカーの筐体サポートサイトは、メーカーと取引があるオペレーターや筐体レンタル業者しか会員になれず、メーカーと取引がないオペレーター、筐体レンタル業者、個人ユーザーの閲覧可能なページには制限がある。そのため、バンダイナムコアミューズメント製品とタイトー製品のメーカー修理サポートは、取引がある法人が所有する筐体に限定されている(個人所有の筐体や取引がない法人が所有する筐体は、取引がある法人<購入した販売代理店など>を経由することになる)[3][4]。会員であっても、会員であるオペレーターや筐体レンタル業者が、部品代金の未払い、倒産、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律並びに各都道府県の条例に違反した場合などは会員資格を取り消すメーカーもある。
筐体
筐体とはゲーム機の外殻のことや、ゲームの機械や付帯設備を収める箱をいう。
汎用筐体
単体で発売されるゲーム基板を入れ替えて、コントロールパネルやボタンを換装することにより、汎用的に様々なゲームに使用することができる。1990年代以降、汎用筐体といえば後述のミディタイプ筐体を指すことが普通である。ゲーム業界内部での流行に合わせ、年代毎に特徴的な付加機能(例として、ヘッドフォン端子、プリペイドカード用スロット、家庭用ゲーム機のメモリーカードやコントローラー用の端子、ICカードスロットなど)が装備されているので、それを元に世代を推測することもできる。
アップライト筐体
プレイヤーが立ってゲームを行う筐体で、モニター画面は床に対してほぼ垂直か、やや仰角をつけて取り付けられている場合が多い。多くは冷蔵庫やタンスの様な直方体に近い形をしているが、新しいタイプではAVラックのような洗練されたデザインのものもある。
ミニアップライト筐体
小型のアップライト筐体。使用するモニターが小さく、マーキー(看板)も簡素化するか、または完全に除去して、小型化が図られている。シングルロケやSCロケなど、小さな子供客が多いロケーションで多く用いられる。
日本では駄菓子屋の軒先など屋外に設置する筐体がオレンジ色だったことから『オレンジ筐体』や『駄菓子屋筐体』と俗称される。
米国においては、キャバレータイプあるいはキャバレー筐体(cabaret type/cabinet)と称する。
ミディタイプ筐体(汎用筐体)
アップライトに似て、モニター画面は床に対してほぼ垂直か、やや仰角をつけて取り付けられているが、筐体全体の背が低く、プレイヤーは椅子に座ってゲームを行う点がアップライトとは異なる。テーブル筐体に代わるビデオゲーム用汎用筐体として、1985年頃より普及し始め、2007年現在では日本国内のメーカーが製造するビデオゲーム用汎用筐体の殆どがこのタイプになっている。筐体上部にゲームの目的や基本的な操作方法を説明するインストラクションカードを入れて掲示できる。
「ミディタイプ筐体」との呼称は、アミューズメント産業出版社が刊行する遊戯機械総合年鑑においては、1987年版のエイブルコーポレーション及びエス・エヌ・ケイ社製汎用筐体の説明文に初めて登場し、更に同年鑑の1990年版では、エイブルコーポレーション、カシオゲーム社、カプコン社、ジャレコ社、タイトー社製汎用筐体の説明文に使用されるまでに至っている。しかし、この呼称はテーブル筐体の減少と並行して使用頻度が下がり、2007年現在では単に「汎用筐体」と呼ばれるか、または商品名で呼ばれるのが普通となっている。
カクテル筐体
モニター画面が床に対して水平に設置されており、ガラスの天板の上にはカクテルグラスを置くことが出来ることからその名が付いた。主に米国で使用される名称で、後述するテーブル筐体もこの一種とされる。
テーブル筐体
テーブル筐体は1976年にタイトーがブロックくずしを製造した際、喫茶店に納入するために開発したものである。1978年に同社からリリースされた『スペースインベーダー』の大ヒットで爆発的に全国に普及した。1980年代前半までは業務用ビデオゲームと言えば、殆どがこれであった。インストラクションカードは画面の両脇に天板の下に挟み込んで掲示する。
カウンタートップ筐体
飲食店のカウンター上に設置することを目的とした筐体。ソリティアに類するパズルゲームが入っていることが多いが、ビデオスロットやビデオポーカーなど、しばしばギャンブルをテーマとするゲームが入っている場合もある。
プロジェクタ筐体
ゲームセンター、屋内型大型施設等のゲームコーナー等に置かれる50インチ以上の後投影型プロジェクタを使用した汎用筐体。プロジェクタ部とプレイヤー部を分離し、ゲーム基板はプレイヤーコンパネ部下の一体化されたBOX内に内包される。
専用筐体
いわゆる大型筐体ゲーム。
コクピット筐体
コクピット筐体は自動車や宇宙船のコクピットを模した筐体に座ってプレイするもので、例えばレースゲームならば、レースカーのコクピットを模した大型の筐体でプレイするようなゲームであり、よりリアルな臨場感を味わうことができる。
体感筐体
コクピット筐体の変形バリエーションで、プレイヤーが乗り物型の筐体に乗ったり、操作する事で筐体が動いたりするもの。『モナコGP』以降のセガが得意とする。近年はスケートボードや自転車から、犬の散歩にいたるまで、あらゆるジャンルが体感筐体として作られている。中にはプレイヤーが筐体に乗り込み、筐体そのものがゲーム内容に合わせて動くことで臨場感を出すもの(R-360など)も存在した。
カードゲーム筐体
専用筐体の一つであるが、ゲームの過程でカードを使用するもの。筐体の形状は様々ではあるが、特徴的なのはカードを読み取る機構(バーコードを読み取るだけの単純なものから、位置や上下方向を認識するものなどもある)と、新規カードを排出する機構を備えていること。カードの情報を読み取ることで画面内のキャラクタの属性を変化させたり、カードを筐体上で移動させることでキャラクタを移動できるなど、トレーディングカードとビデオゲームを組み合わせたゲーム性になっている。また、ゲームを行うごとに新規カードが払い出されるようになっている。一般に、トレーディングカードゲーム(TCG)ではプレイヤーがカードを多く所有するほど、使用できるキャラクタや技などが増え、ゲームを有利に進められることが多い。この筐体の場合、プレイ毎に新たなカードを入手できるため、プレイ回数を重ねれば重ねるほどゲームを有利に進めやすくなり、結果として繰り返しプレイされることが期待できる。
アーケードを家庭用に移植する場合、専用筐体で遊べない事は百歩譲ったとしても、カードの排出機能自体は家庭用で再現出来ない(もっとも、TCGとコンピュータゲームの融合はカードe(任天堂)など家庭用ゲームの方が先である)。故に現在はアーケードでしか実現できない家庭用に対するアドバンテージとなっており、『オシャレ魔女 ラブandベリー』の様な児童向けゲームまで多数登場している。
ジャンルの名称としては、「トレーディングカードアーケードゲーム」と呼ばれている。
なお、前述の通り法律上は自動販売機(ベンダー)という位置付けになる。
歴史
1970年代
1971年
ノーラン・ブッシュネル、史上初のアーケードビデオゲーム『コンピュータースペース』(開発シジギ・発売ナッチング・アソシエーツ)発売。操作性が悪く全く人気が出ず。
1972年
- ブッシュネル、上記の反省を活かし『ポン』(アタリ)発売、大ヒット。娯楽産業史上ではこれが最初とされる。
1973年
- 日本でも『ポン』のコピーゲーム『ポントロン』(セガ)と『エレポン』(タイトー)発売。
1976年
- 『ブレイクアウト』(アタリ)発売。日本では『ブロックくずし』の通称で、これを発売する為非常に多くのゲーム会社が創業し、現在も老舗メーカーとして多数生き残っている。
1978年
- 『スペースインベーダー』(タイトー)発売。大ブームとなる。
1979年
- 『ギャラクシアン』(ナムコ)発売。ポスト・インベーダーとして好評を博す。
1980年代
1980年
- 『パックマン』(ナムコ)発売。日本だけでなくアメリカを始め全世界で記録的大ヒットとなる。
デコカセットシステム(データイースト)発売。ハードウェアとソフトウェアの基板を共通化し、ソフトを差し替えることで多彩なゲームを扱うことが出来た最初期のアーケードゲーム基板。
1983年
- 『ゼビウス』(ナムコ)発売。著名人やマスメディアを巻き込む大ブームとなる。
- 初のレーザーディスクゲーム『アストロンベルト』(セガ)発売。
- 『光速船』(バンダイ)発売。家庭用のシステムにオプションを付けることでコインオペレートも可能で、「ゲームセンターと家で同じゲームが遊べる」という理想の先鞭を付けた。
- 『マイコンBASICマガジン』(電波新聞社)、『ログイン』(アスキー)、『コンプティーク』(角川書店)にて報道始まる。
1984年
風営法が大幅に改定。ゲームセンターの24時間営業が不可に(施行は1985年2月)。- 業界初の回転機能があるゲーム基板を用いたゲーム『チューブパニック』[5](日本物産)発売。
1985年
- 体感ゲームの第1作目『ハングオン』(セガ)発売。
- 全篇背景動画10万数を越えるレーザーディスクゲーム『ロードブラスター』(データイースト)発売。
1986年
任天堂がアーケードゲーム事業から撤退。- 『アウトラン』(セガ)発売。
- 『イシターの復活』(ナムコ)発売、アーケードゲーム初の「パスワードコンティニュー」を導入し、全国どの筐体でも継続プレイを可能とした。
- アーケードゲーム専門誌『ゲーメスト』(新声社)創刊。
1987年
- 『ファイナルラップ』(ナムコ)発売。筐体間の通信リンクを導入しヒットする。
1988年
- 『テトリス』(セガ)発売。落ち物パズルゲームが大流行。
日本産アーケードゲーム初の3Dレースゲームである『ウィニングラン』(ナムコ)発売。
1989年
- 『アドベンチャークイズ カプコンワールド』(カプコン)発売。その後のクイズゲームの雛形となる。
1990年代
1990年
- 家庭用ハード・ネオジオと同性能の基板を用いたMVS(SNK)発表。
1990年ごろ
高難易度のシューティングゲームが数多く発売される。初心者離れを起こし、以後のシューティング冬の時代の原因となったとも言われる。[要出典]
1991年
- 『ストリートファイターII』(カプコン)発売。その後対戦型格闘ゲームが大流行する。
1992年
- 対戦型落ち物パズルゲームの元祖となる『ぷよぷよ』(セガ/コンパイル)発売。
日本物産が日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)を退会。
1993年
- 『バーチャファイター』(セガ)発売。格闘ゲームにおけるポリゴンのリアルタイムレンダリングの最初の事例となり、注目を集めた。
1994年
- 『ザ・キング・オブ・ファイターズ'94』(SNK)発売、以後毎年(2003年まで)発売される人気シリーズとなる。
- 『バーチャファイター2』(セガ)発売。描画速度が秒間60フレームに強化され、大ヒットを巻き起こす。
- 『鉄拳』(ナムコ)発売。鉄拳シリーズはその後20年以上に渡り継続する人気シリーズとなる。
- シューティングゲームの老舗メーカーとして人気だった東亜プランが倒産。
アイレムがアーケードゲーム事業より撤退(アミューズメントベンダー事業は継続)。
1995年
- 『電脳戦機バーチャロン』(セガ)発売。対戦型格闘ゲームとは一線を画した、対戦を主体としたアクションゲームの草分け的存在。
- 日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)、全日本アミューズメント施設営業者協会連合会(AOU)、日本SC遊園協会(NSC)の3団体により、毎年11月23日を「ゲームの日」と制定。全国のゲームセンターにおいて、無料サービスやイベントなどを開催するようになる。
- セガが、アーケードゲームの保守サービス部門をセガ・ロジスティクスサービスへ分社。
1996年
- 『バーチャファイター3』(セガ)発売。
1997年
- 『beatmania』(コナミ)発売。音楽ゲームのはしりとなった。
1998年
- 『beatmania 2nd MIX』(コナミ)発売。爆発的な人気となり、以後「BEMANIシリーズ」として多数の音楽ゲームが発売された。
- 『ぷよぷよシリーズ』で人気を馳せたコンパイルが和議を申請し経営破綻。
- データイーストがアーケードゲーム事業から撤退。
1999年
- 『DERBY OWNERS CLUB』(セガ)発売。磁気カードによるデータ保存を初めて導入。
- 『Dance Dance Revolution 2ndMIX LINK VERSION』(コナミ)発売。メモリーカードを介した、プレイステーション版とのデータ連動を初めて導入。また同年の『GUITARFREAKS 2ndMIX Link version』では、データ連動のほか「マイギター」として家庭用ギターコントローラーを使用できた。
- 新声社倒産によりゲーメスト廃刊。後継誌として『月刊アルカディア』(エンターブレイン)創刊。
2000年代
2001年
- 対戦型格闘ゲームの大手メーカーであるSNKが倒産。カプコンも2D格闘ゲーム分野から事実上の撤退。
- 『バーチャファイター4』(セガ)発売、アーケードゲームとインターネットの本格的な連携を実現。セガはこのゲームのために全国の店舗へのISDN回線の導入を推進した。
2002年
トレーディングカードをアーケードゲームに組みこんだ『WORLD CLUB Champion Football』(セガ)発売。トレーディングカードアーケードゲームの原点的作品で、アーケードでしか実現できないシステムとして注目を集める。- 『麻雀格闘倶楽部』(コナミ)にて、インターネットを介した異なる店舗間でのリアルタイム対戦が、初めて実現。
- ゲームをインターネットに接続し、プレイデータの集計やオンラインアップデートなどを行うサービス「e-AMUSEMENT」(コナミ)がスタート。
2003年
- 『甲虫王者ムシキング』(セガ)発売。トレーディングカードアーケードゲームとしては初めて子供向けとして発売され、7年間続いた人気作品となり、現在も続く子供向けトレーディングカードアーケードゲームのブームを牽引する形となった。
- メーカーの枠を超えた対戦型格闘ゲームの全国大会「闘劇」開始。主催はエンターブレイン。
2004年
- セガ・サミー・ナムコの共通ネットワーク規格「ALL.Net」が始まる。
2005年
- アーケードゲーム用ネットワークシステム「NESYS」(タイトー)がサービス開始。
- 任天堂が『マリオカート アーケードグランプリ』でアーケードゲーム事業に再参入。
- 『三国志大戦』(セガ)発売。アクション要素のあるゲームとして初めて、異なる店舗間でのリアルタイム対戦を実現。
- いち早く高精細度化を導入したシステム基板「LINDBERGH」(セガ)発売。
- 日本物産がアーケードゲーム事業から撤退。同年稼働開始の『恋するコスプレ秋葉原』が最終作。
- ナムコがアイドルプロデュース体験ゲーム『THE IDOLM@STER』の稼働開始。
2006年
- コナミグループの再編に伴い、アーケードゲームなどを手掛ける新会社としてコナミデジタルエンタテインメントをコナミ(後のコナミホールディングス)から新設分割で設立。
- ナムコがバンダイのゲーム事業を譲受し、バンダイナムコゲームスへ商号変更。
- アーケードゲーム市場規模が過去最高の7,029億円に更新[6]。
2007年
コンシューマーゲームメーカーの大手、スクウェア・エニックスが『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』でアーケードに参入。
2008年
- スクウェア・エニックスのアーケード初の完全オリジナル作品『LORD of VERMILION』発売。
- 『ストリートファイターIII 3rd STRIKE』以来、約9年ぶりのシリーズ作品となる『ストリートファイターIV』(カプコン)発売。
- バンダイナムコゲームスが、バンプレストのゲーム事業を譲受。
2010年代
2010年
- スクウェア・エニックスグループ再編に伴い、グループにおけるアーケードゲーム事業をタイトーに集約(同時にコンシューマーゲーム事業はスクウェア・エニックスに集約)。
- e-AMUSEMENTにて、カード(e-AMUSEMENT PASS)に電子マネー機能を付加する「PASELI(パセリ)」サービス開始。PASELI対応ゲームでは、PASELI利用時のみ所定の特典が得られる。
- ゲーム筺体にダウンロードコンテンツとして配信されているゲームタイトルを、ダウンロードして遊ぶことができるシステム『NESiCAxLive』開始。
- ALL.Netにおいて、それまでゲーム毎に必要だった専用のICカードを、ひとつのICカードまたは携帯電話に集約するサービスを開始(セガ「Aime」、バンダイナムコゲームス「バナパスポート」)。同年11月より、「Aime」と「バナパスポート」の相互利用サービスを開始。
2011年
- コナミが自社アーケード製品の全国大会「KONAMI Arcade Championship」を初開催。
2013年
- ALL.Netにおいて、『NESiCAxLive』同様に筐体にゲームをダウンロードして遊ぶシステム『ALL.Net P-ras MULTIバージョン2』開始。
- 東亜プランの流れをくむケイブがアーケードゲーム事業より撤退(同時にコンソールゲーム事業からも撤退)。前年稼働開始の『赤い刀 真 for NESiCAxLive』が最終作。
- セガが、子会社のインデックスからアーケードゲーム事業を移管。アトラスはアーケードゲーム事業より撤退。同年稼働開始の『イナズマイレブンGO バトリズム』がアトラスが開発したアーケードゲーム最終作。
- 『ぷよぷよ!!クエスト アーケード』(セガ)発売。アーケードゲーム初の基本プレイ無料制(フリーミアム方式)を導入。
2014年
- 5月29日、e-AMUSEMENT対応のアーケード一部タイトルがパソコンで遊べ、データ共有も可能なサービス「e-AMUSEMENT CLOUD」サービス開始。対応タイトルは、アーケードとの対戦・協力プレイも可能。
- メーカーの枠を超えた音楽ゲームの全国大会「天下一音ゲ祭」開始。主催はAOU。
2015年
- セガグループ再編に伴い、アーケードゲームを手掛ける新会社としてセガ・インタラクティブをセガ(後のセガゲームス)から新設分割で設立。
- バンダイナムコゲームスの商号をバンダイナムコエンターテインメントへ変更。
- カプコンが自社開発基板であるCPシステム・CPシステムII・CPシステムIIIの修理サポートを終了。サポート終了タイトルは1984年〜2004年発売のタイトルで、144タイトルに上った。
- 『鉄拳7』(バンダイナムコエンターテインメント)発売。アーケードの対戦型格闘ゲームでは初めての店舗間オンライン対戦を導入。
- タイトーが「マルチ電子マネー決済システム」を導入開始。自社ロケーションにおいて、流通系および交通系電子マネーでの決済が可能となる。
- カプコンがNESiCAxLiveに続き、ALL.Netも導入。
2016年
- 『艦これアーケード』(セガ・インタラクティブ)発売。トレーディングカードアーケードゲーム初のオンデマンド印刷を導入(片面印刷のみ)。また、カードとプレイヤーアカウントの紐付けを実現。
- 『三国志大戦』(セガ・インタラクティブ)発売。オンデマンド印刷の両面印刷を初めて導入。
- セガ・インタラクティブとコナミデジタルエンタテインメントが、共同でアミューズメント施設向けマルチ電子マネーシステムを開始することを発表。「PASELI(パセリ)」、交通系電子マネー、流通系電子マネーを1台の端末で対応。
- コナミグループ再編に伴い、コナミデジタルエンタテインメントのアーケードゲーム事業をコナミアミューズメントへ吸収分割で移管。
- セガ・インタラクティブが、アーケードゲームタイトルのIP(知的財産権)をスマートフォンゲームにも活用する「マルチデバイス×ワンサービス」を発表。
2017年
- NESiCAxLiveのシステムを継承し、かつ店舗間オンライン対戦に対応した『NESiCAxLive2』サービス提供開始。
- セガ・インタラクティブとセガ・ロジスティクスサービスが、LINDBERGH以前のシステム基板並びにATOMISWAVEを使用したタイトルの修理サポートを終了。
- バンダイナムコエンターテインメントが、アーケードゲームのアフターサービス部門をバンダイナムコテクニカへ新設分割で移管。
- バンダイナムコエンターテインメントとバンダイナムコテクニカが、『ギャラクシアン』・『ゼビウス』・『鉄拳6 BLOODLINE REBELLION』以前の鉄拳シリーズなど272タイトルの修理サポートを終了。
2018年
- バンダイナムコエンターテインメントのアーケードゲーム事業を、バンダイナムコアミューズメント(ナムコから商号変更)へ吸収分割で移管。
- セガ・インタラクティブ、バンダイナムコエンターテインメント、コナミアミューズメントの3社が、各社が独自に展開していたアーケードゲーム用ICカードの仕様を統一。新ICカード「アミューズメントICカード」を発売。
分類
- ビデオゲーム
- 対戦格闘型 - 対戦相手を撃破し、勝利を目指す物 - 『機動戦士ガンダム vs.シリーズ』、『バーチャファイターシリーズ』など多数。
- 反射型 - 移動している物体をパドルなどを操作して打ち返す物 - 『ポン』、『ブロックくずし』など。
シューティング型 - 固定もしくは移動する目標を射撃する物 - 『スペースインベーダー』、『ゼビウス』など。- ドットイート型 - 場面上に配置された物を回収する物 - 『ヘッドオン』、『パックマン』など。
ベルトスクロールアクション型 - 横から見た構成の画面で、一定の敵が出てくるのを倒しながら一定の方向に進んでいくもの、ベルトコンベアーに例えてつけられた - 『ダブルドラゴンシリーズ』、『ファイナルファイト』など。
テーブルゲーム - クイズ、麻雀、将棋などのアナログゲームをコンピュータ上で遊べるようにしたもの。近年ではネットワーク対戦を利用したものが多い。 - 『クイズマジックアカデミー』、『麻雀格闘倶楽部』など
レースゲーム - 車を操作し、相手車両より先着する物 - 『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNEシリーズ』、『頭文字D ARCADE STAGE』など。
- 音楽ゲーム
- 演奏型 - 曲を正しく演奏してクリアを目指すもの。『beatmania IIDX』、『GITADORA』、『太鼓の達人』、『pop'n music』など。
- ダンス型 - 矢印や振り付けを見て踊るもの。体力を使う。『Dance Dance Revolution』、『Dance Evolution ARCADE』など。
- リズム型 - リズムに合わせてオブジェクトやボタンを押し、クリアを目指すもの。『jubeat』、『初音ミク Project DIVA Arcade』など。
- エレメカ
プライズゲーム - ゲームの結果により、景品がもらえるもの。『UFOキャッチャー』等- ベンダー - 必ず商品が出てくる自動販売機。『プリント倶楽部』『甲虫王者ムシキング』等。法的にはゲーム機とは見なされない。
アーケードゲームの復刻
1980年代〜1990年代前半のアーケードゲーム(ビデオゲーム)のいくらか(1から数十種類)をまとめて完全移植したものを1つのコンシューマソフトとしてリリースもしくは配信する例が1990年代後半から増加している。これらのゲームはコントローラーの任意のボタン(SELECTボタンなど)でクレジットの投入を再現できるものが多い。
主な一例
- ナムコミュージアム
- カプコンクラシックスコレクション
- タイトーメモリーズ
- コナミアーケードコレクション
- オレたちゲーセン族
- バーチャルコンソールアーケード
- Xbox Live Arcade
- アーケードアーカイブス
参考文献
- 石井ぜんじ・宇佐太郎・氏家雅紀 『セガ・アーケード・ヒストリー』エンターブレイン(ファミ通books)2002年、209頁。
脚注
- ^ abcde大越愛子、堀田美保 『現代文化スタディーズ』 晃洋書房、2001年、126頁。
^ バンダイロジパル、セガ・ロジスティクスサービス共運送業も兼業している。
^ ご利用方法バナサポ - バンダイナムコテクニカ
^ よくある質問「個人でも登録できますか?」タイトーテック
^ シューティングゲームサイドvol.10 収録インタビュー - マイクロマガジン社 2014年9月26日発行
^ http://job.mynavi.jp/conts/2016/keyword/gyoukai/gyo723.html
関連項目
- アーケードゲームのタイトル一覧
- ゲーム会社一覧
コンピュータゲーム(ビデオゲーム)- コンピュータゲームの歴史
- ベクタースキャン
- レーザーディスクゲーム
- レトロゲーム
- ゲームミュージック
- エレメカ
日本アミューズメントマシン協会 (JAMMA)- アーケードゲーム基板
- 移植 (ソフトウェア)
- ダウンロード販売
- コンピュータゲームのジャンル
- バーチャルコンソール
- アミューズメントジャーナル
外部リンク
- ゲームマシン
- アミューズメント・ジャーナル
- 一般社団法人 日本アミユ一ズメントマシン協会 : JAMMA
- 全国ゲームセンター情報 ゲマセン
- PCBdB* アーケードゲーム基板データベース
- 古典的なゲーム
|