ジストニア



























ジストニア
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野

神経学

ICD-10

G24.9

ICD-9-CM

333
DiseasesDB
17912
MeSH
D004421

ジストニア(dystonia)は、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害の総称。姿勢異常や、全身あるいは身体の一部が捻れたり硬直、痙攣といった症状が起きる。日本神経学会の用語では「ジストニー」と表記される。2016年現在、日本では特定疾患には認定されていないが、遺伝性ジストニアが難病法に基づく指定難病で、医療費助成対象となる場合がある。




目次






  • 1 特徴


  • 2 分類


    • 2.1 病態による分類


    • 2.2 部位による分類




  • 3 治療


  • 4 脚注


    • 4.1 注釈


    • 4.2 出典




  • 5 参考文献


  • 6 関連項目


  • 7 外部リンク





特徴



常同性

ジストニアによる姿勢異常や運動パターンは患者毎に常に同じであり、日によって姿勢や痛いところが違う、ということはない。

動作特異性

ある動作をしようとするとジストニアの症状が出る、ということがある。典型的なものが書痙で、字を書く時だけのみ痙攣が起きる、というものである。似たものに職業性ジストニアがある。

感覚トリック

特定の感覚的な刺激によって症状が軽快することがある。例えば、痙性斜頸で頬に手を当てるだけで首の曲がりが一時的に改善されたり、眼瞼痙攣ではサングラス着用などで光刺激を減らすと症状が改善される等。

早朝効果

ジストニア患者は起床時に症状が軽い、ということがある。

オーバーフロー現象

ある動作を行う際、その動きに本来不必要な筋が不随意に収縮する現象。

フリップフロップ現象

症状があるきっかけで急に増悪したり軽快する現象。



分類


ジストニアは発症年齢、病態、部位によって分類される。



病態による分類



  • 原発性ジストニア - 他に原因となる要素が見当たらないもの

  • 二次性ジストニア - 他に原因となる要素のあるもの



  • 薬剤性ジストニアは、特に続発性ジストニアと呼ばれる。ドパミン遮断作用をもつ抗精神薬による錐体外路系の副作用で、体幹や頸部に生じる筋の収縮または強直を特徴とする。内服開始後数日以内に生じる場合が多いが、1回の内服や、デポ剤(日本では定型抗精神病に対する持効性抗精神病薬注射剤のみ存在)の筋肉注射で生じることもある。

  • 心因性ジストニアは稀で、二次性には含めない。外傷、手術や心身ストレスなどが発症の契機となることもある。


  • 遺伝性ジストニアは、遺伝子の異常によりジストニア症状を含む様々な症状をきたすもので、患者数は全国で500人程度と推定される[1]


部位による分類


罹患部位によって局所性ジストニア、全身性ジストニア、分節性ジストニア、多巣性ジストニア、片側性ジストニアに分類される。日本では一次性ジストニアの多くが局所性ジストニアであり、主なものに以下が挙げられる。



  • 眼瞼痙攣

  • 痙性斜頸

  • 書痙

  • 痙攣性発声障害



治療



薬物療法

内服薬として抗パーキンソン薬や抗不安薬、抗コリン薬が用いられることがある。効果を示す場合もあるが、多くの場合は有効率が低い。ドーパ反応性ジストニア(en)ではレボドパが特効薬である。

ボツリヌス療法

ごく微量のボツリヌストキシンを痙攣の起きている筋肉に注射し筋緊張を緩める治療法。日本の保険制度では他の治療法に比べ高額だが、効果は高い。個人差があるものの、一般的に効果は2日〜1週間で発現し、概ね3〜4ヶ月で減弱する。疼痛に対しても効果がある。

神経ブロック 


エタノール、フェノールなどで神経を破壊し人工的に麻痺状態を作ることで、不随意運動を軽減する治療。また、前述の薬品を筋肉内に注射するMAB(Muscle afferent block)という治療もある。日本の保険制度においては、ボツリヌス療法に比べ治療費が安いが、多くのデータでは有効率が劣る。

手術 


眼瞼痙攣に対して眼輪筋切截術、痙性斜頸や書痙に対して定位脳手術、淡蒼球に電極を埋め込む脳深部刺激術(DBS)などの手術が適用される場合がある。


バクロフェン療法

ITB(Intrathecal baclofen therapy)とも呼ばれる。体内にポンプを埋め込み、筋弛緩薬であるバクロフェンを持続的に髄注する治療法。ボツリヌス療法が局所に対して効果があるのに比し、バクロフェンは全身に効果がある。


鍼灸治療

頸部ジストニアに関して鍼灸治療が有効であるという報告がある。



脚注


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注釈





出典





  1. ^ 遺伝性ジストニア - 難病情報センター




参考文献



  • ジストニアとボツリヌス治療 改訂第2版 (診断と治療社:2005年12月10日発行/著者;目崎高広、梶龍兒: ISBN 4-7878-1446-X)

  • ジストニー (文光堂:2005年06月発行/著者;Pierre Rondot 監訳;平山惠造  訳;岡本保: ISBN 978-4-8306-1531-3 (4-8306-1531-1) C-CODE 3047)

  • 不随意運動の診断と治療―動画で学べる神経疾患 (診断と治療社:2006年5月発行/編集;梶龍兒: ISBN 4-7878-1297-1)

  • 医学書院医学大辞典 第2版( 医学書院:2009年2月1日発行/編集;伊藤正男、井村裕夫、高久史麿: ISBN 978-4260005821)



関連項目



  • 不随意運動

  • 言語障害



外部リンク



  • ジストニア友の会

  • ジストニアの難病指定を求める会

  • ジストニアの森








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