李清照




























李清照

Liqingzhao.jpg
李清照像、清代崔錯画

誕生
1084年
斉州章丘(現在の山東省済南市章丘区)
死没
1153年?
職業
詞人、詩人
ジャンル
詞、詩、文
配偶者
趙明誠
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李清照(りせいしょう、1084年 - 1153年)[1]は、北宋末期・南宋初期の詩人。斉州章丘(現在の山東省済南市章丘区)の人。夫は政治家の趙明誠。中国史上を代表する女流詞人として知られている。




目次






  • 1 生涯


  • 2 作品について


  • 3 参考文献


  • 4 脚注





生涯




李清照紀念堂(済南市)


18歳の時、当時太学の生徒であった3歳年上の夫と結婚する。本や古器物をこよなく愛した二人は衣類を質に入れては気に入った本などを購入したと言われるほどの蔵書家であった。後に清照は夫の『金石録』編纂を手伝う事になる。


ところが、母の葬儀のために夫婦揃って帰郷の途中、靖康の変が発生して夫の任地も金軍の攻撃を受けて蔵十数個に分散されていた蔵書類は悉く焼かれてしまう。更に1129年に臨安の宮廷に召されていた夫が48歳で急死、清照とともに残された車十数台分の蔵書の残りも金軍の兵火と流民の略奪によって悉く失われた。更に再婚した夫に虐待された末に離別して流浪の生涯を送る中で優れた詞を多く生み出したと言う。



作品について


李清照は数々の詞、詩、文章を書き残している。中国の人民文学出版社から出版された『李清照集校注』(王学初)には彼女が残した詞、詩、文のほとんどを網羅している[2]


宋代を代表する儒学者・朱熹は、李清照の詞作について「本朝の婦人の文を能くするは、只李易安[3]と魏夫人[4]有るのみ」[5]と称えている。また宋代の文人・王灼は「才力華瞻にして、前輩に逼り近づき、士大夫の中に在りても已に多くを得ず。若し本朝の婦人ならば、当に文采第一と推すべし」[6]と記している。


清代には李清照は婉約派という宋詞の流派の宗匠であるとされ[7]詞壇における地位は生前以上に確かなものとなっていった。


現代にあっては中国現代を代表する文学者・鄭振鐸をして「李清照は宋代で最も偉大な女流詩人であるばかりでなく、中国文学史上最も偉大な女流詩人である」[8]と言わしめるほどである。


ただし、動乱の真っただ中を生きたことなどもあって、作品の大部分は散逸し、資料は少ないという。


日本においても、李清照への評価は高く、漢文学の女性翻訳家として著名な花崎采琰(子は作家花崎皋平)は述べている。


「李清照は宋代が生んだ女詞人の至宝である。彼女の才能は全く男女の別を思はせない完璧のものであって、南宋十傑中に指折られる大家である。男では李後主、女では李清照、と対照されてゐる。李白を加へて詞家の三李と認められてゐる」[9]


中田勇次郎は花崎采琰の編・訳による詞集[10]の序文で「詞はわが國の和歌ににて、やさしくうつくしいものであるが、李清照の詞はさらにそのうえに理智のかがやきがそえられて、清新な感覚のうちに、宋詞のもっともよい特質であるさびしさとほそみが、本格的なすがたをよそおってつつまれている點では宋詞のもっともよい例であるといっても過言ではない」と称賛している。



参考文献




  • 原田憲雄『魅惑の詞人 李清照』(朋友書店、2001年)、ISBN 978-4-89281-080-0

  • 徐培均『李清照-その人と文学』(山田郁平訳、日中出版、1997年)、ISBN 4-8175-1228-8


  • 興膳宏『中国名文選』(岩波新書、2008年)、ISBN 4-00-431113-6
     最終章で「李清照」の足跡と文業をあつかう。



脚注


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  1. ^ 没年は諸説あり。徐培均は「1151年以降に60歳ないし70歳で亡くなった」としている。


  2. ^ 徐培均『李清照その人と文学』(山田郁平訳、日中出版)


  3. ^ 「易安」は李清照のこと。彼女自らが「易安居士」と号したことから


  4. ^ 「魏婦人」は曾布(徽宗皇帝の時代の宰相)の妻。


  5. ^ 朱子語類巻百四十


  6. ^ 『碧鶏漫志』


  7. ^ 王士禎「婉約は易安を以て宗と為し」


  8. ^ 『挿図本中国文学史』


  9. ^ 『中国の女詩人』(西田書店、1985年)、他に『晩唐五代流行歌謡』がある。


  10. ^ 『新譯 漱玉詞』(新樹社、1958年)









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