地球科学












地球の外観


地球科学(ちきゅうかがく、英語: earth sciencegeoscience)とは、地球を研究対象とした自然科学の一分野であり[1][2]、その内容は地球の構造や環境、地球史など[1]多岐にわたる[2]。近年では太陽系に関する研究も含めて地球惑星科学(英語: earth and planetary science)ということが多くなってきている[3]地学(ちがく)は地球科学の略称である[4]




目次






  • 1 学史


  • 2 地学


  • 3 分野


    • 3.1 関連分野




  • 4 参考文献


  • 5 脚注


  • 6 関連項目


  • 7 外部リンク





学史


ギリシャ時代では、地球に関する研究は石炭の発掘と密接に関係していた[5]。18世紀では地質学が発達・確立した。しかし比較的進歩は遅く、19世紀の終わり頃から地球物理学や地球化学が発展した[5]。1960年代にプレートテクトニクスが発達した[5]。しかしながら地球に関してはまだ解明されていないことが多い。また、近年、関心が高まった環境問題[6]、地震予知、火星探査などに直接関わる分野として注目され始めている学問である。


地球科学あるいは地球惑星科学は、ひとつの学問体系というよりは地球に関する様々な学問分野の総称であり、地質学・鉱物学・地球物理学・地球化学などに細分化されている。またその研究対象も、分野によって大気圏・表層環境・生命圏・地球内部・太陽系など多様である。



地学


地学(ちがく)という言葉は、幕末にgeographyの訳語として提唱されたものであるが、明治になってgeographyを「地理学」、geologyを「地質学」と訳すのが普遍的になった[7]


大学などにおける専攻分野としての「地学」は地質学・鉱物学を主体とするものであるが、通常これに加え古生物学や自然地理学などが含まれる。[要出典]さらに広義には「地球科学」とほぼ同義に用いられることがある[7]



分野


以下に、地球科学あるいは地球惑星科学と総称される主な研究分野を挙げる。これらは必ずしも独立の用語ではなく、同義あるいは互いを包括する語として用いられることが頻繁にある。




  • 地質学 (geology)


  • 地史学 (historical geology)


  • 古生物学 (paleontology)


  • 層序学 (層位学、stratigraphy)


  • 堆積学 (sedimentology)


  • 構造地質学 (structural geology)


  • 岩石学 (petrology)


  • 鉱物学 (mineralogy)


  • 鉱床学 (economic geology, science of mineral deposit)


  • 地球化学 (geochemistry)


  • 地球物理学 (geophysics)

  • 地球電磁気学


  • 地震学 (seismology)


  • 火山学 (volcanology)


  • 海洋学 (oceanography)


  • 海洋物理学 (physical oceanography)


  • 海洋化学 (chemical oceanography)


  • 海洋生物学 (biological oceanography, marine biology)


  • 海洋地質学 (marine geology)


  • 気象学 (meteorology)

  • 大気物理学

  • 大気化学


  • 自然地理学 (physical geography)


  • 地形学 (geomorphology, topography)


  • 水文学 (hydrology)


  • 気候学 (climatology)


  • 地域地理学 - 地誌学のうち自然について研究するもの


  • 測地学 (geodesy)


  • 土壌学 (pedology, soil science)


  • 雪氷学 (glaciology) - 水の固体状態に対する総合総合/学際分野


  • 地球環境科学 - 地理、地形、地質、海洋などなどの総合/学際分野

  • 地球工学


  • 惑星科学 (planetary science)


  • 惑星地質学 (planetary geology)



関連分野




  • 天文学 (astronomy) - 宇宙物理学(天体物理学、astrophysics) - 宇宙科学 (space science)


  • 土木工学 (civil engineering)



参考文献




  • 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2。[リンク切れ]

  • 関口, 武、伊藤, 久雄 『くわしい地学の新研究』 洛陽社、2003年。ISBN 4-8442-0011-9。

  • 鹿園, 直建 『地球惑星システム科学入門』 東京大学出版会、2009年。ISBN 978-4-13-062714-6。

  • 西村, 祐二郎 『基礎地球科学 第2版』 朝倉書店、2010年。ISBN 978-4-254-16056-7。


  • 『新版 地学事典』 平凡社、1996年。ISBN 4-582-11506-3。 



脚注



  1. ^ ab西村 2010, pp. まえがき.

  2. ^ ab鹿園 2009, p. 7.


  3. ^ “地球科学とは~はじめに~”. 2017年8月12日閲覧。富山大学理学部地球科学科


  4. ^ 関口 2003, pp. 1.

  5. ^ abc鹿園 2009, pp. 9-12.


  6. ^ 松岡 憲知・田中 博・杉田 倫明・村山 祐司・手塚 章・恩田 裕一(編)、2007、『地球環境学―地球環境を調査・分析・診断するための30章―』、古今書院 ISBN 978-4-7722-5203-4

  7. ^ ab地学団体研究会 1996, p. 801.



関連項目












  • 地球科学に関する記事の一覧、気象学・気候学に関する記事の一覧


  • 地球科学者、古生物学関連人物一覧、気象学者の一覧


  • 国際地質科学連合、日本地球惑星科学連合


  • 気象学、Portal:気象と気候


  • 天文学、Portal:天文学


  • 地理学 - 自然地理学、Portal:地理学



外部リンク















  • “産総研 地質調査総合センター / Geological Survey of Japan, AIST”. 2011年2月15日閲覧。

  • “日本地球惑星科学連合 Japan Geoscience Union”. 2011年2月15日閲覧。

  • “International Union of Geological Sciences (IUGS)”. 2011年2月15日閲覧。

  • 日本大百科全書(ニッポニカ)『地球科学』 - コトバンク












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