勝手にしやがれ (映画)

Multi tool use
勝手にしやがれ | |
---|---|
À bout de souffle | |
監督 | ジャン=リュック・ゴダール |
脚本 | ジャン=リュック・ゴダール |
原案 | フランソワ・トリュフォー |
製作 | ジョルジュ・ド・ボールガール |
出演者 | ジャン=ポール・ベルモンド |
音楽 | マルシャル・ソラル |
撮影 | ラウール・クタール |
編集 | セシル・ドキュジス リラ・ハーマン |
製作会社 | ジョルジュ・ド・ボールガール |
配給 | ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 90分 |
製作国 | ![]() |
言語 | フランス語・英語 |
次作 | 小さな兵隊 |
『勝手にしやがれ』(かってにしやがれ、À bout de souffle、英題:Breathless)は、1959年製作のフランスの映画。
目次
1 概要
2 ストーリー
3 キャスト
4 受賞
4.1 ランキング
5 脚注
6 外部リンク
概要
ヌーベルバーグの記念碑的作品であり、フランソワ・トリュフォーが原案、クロード・シャブロルが監修、ジャン=リュック・ゴダールが監督・脚本を務めた。ゴダールにとっては初の長編映画である。
画面の連続性を無視してショットを繋ぎ合わせるジャンプカットという技法を用いたり、手持ちカメラでの街頭撮影、高感度フィルムの利用、即興演出、隠し撮り、唐突なクローズアップなど、これまでの映画の既成概念をひっくり返し、映画の文法を壊した、映画史に残る作品となった。本作でゴダールはヌーベルバーグの旗手となり、アメリカン・ニューシネマなどに多大な影響を与えた。
また、カイエ・デュ・シネマ等に映画批評を寄稿していた立場を映画作品の内部でも継続するかのように、本作には、D・W・グリフィス『散り行く花』やハワード・ホークス『三つ数えろ』をはじめとする、多数の映画からの引用的演出が意外な形で散りばめられていたり、ゴダールが敬愛する映画監督ジャン=ピエール・メルヴィルの出演など、他の映画作品群そのものを主題の一部としたことも、旧来の映画作品と異なる大きな特徴として、その後の映画作家達に影響を与えた。
沢田研二の代表曲『勝手にしやがれ』のタイトルは、この映画が元になっている[1]。
ストーリー
ハンフリー・ボガートを崇めるミシェルは、マルセイユで自動車を盗み、追ってきた警察官を射殺する。パリに着いたものの文無しで警察からも追われているミシェルは、アメリカ人のガールフレンド、パトリシアと行動を共にする。だが、ミシェルが警察に追われる身であることを知ってしまうパトリシア。パトリシアは、パリで地歩を固めたい駆け出しの記者・ライターであり、ミシェルはどちらかと言うとフランスにいることに執着がない。このカップルの間にある立場の違いと、フランス語男と英語娘の言葉の差異によるすれ違いのロマンスという側面が、脚本的な主題として最後まで描かれる。
やがて2人の逃避行が始まる。2人が例えばケンカをすると、ミシェルはパトリシアが不得手なフランス語でまくし立てる。パトリシアはその単語の意味を訊ねる「ケス・ク・セ・○○? (○○ってなに?)」。この理解できないフランス語を訊き返す繰り返しが脚本的な仕掛けとなる。また、2人が自動車を盗んで逃げる際、駐車場の係員がいる出口でミシェルがパトリシアに対して「英語で今晩はと言うんだ」と指示を出し、「Good night!」とパトリシアが言うことで、2人は外に脱出することができる。
(ネタバレ)最後は、一緒に逃げることを断念したパトリシアが警察に通報してしまう。劇中も何度か出てきた「デグラス(最低)」という言葉を最後にミシェルが言う。「君は本当にデグラスだ」と、かすれ声で言われたその言葉が訊きとれず、パトリシアは「彼はなんて言ったの?」と刑事にたずねると、「あなたは本当にデグラスだと彼は申していました」と伝えられる。パトリシアは「ケス・ク・セ・デグラス? (デグラスってなに?)」と訊き返す。
キャスト
- ミシェル・ポワカール/ラズロ・コバクス:ジャン=ポール・ベルモンド(吹き替え:前田昌明)
- パトリシア・フランキーニ:ジーン・セバーグ(吹き替え:真山知子)
- ヴィタル刑事:ダニエル・ブーランジェ
- パルベレスコ:ジャン=ピエール・メルヴィル
- アントニオ:アンリ=ジャック・ユエ
- 密告者:ジャン=リュック・ゴダール
カメオ出演
- 『カイエ・デュ・シネマ』執筆陣:ジャン・ドマルキ、アンドレ・S・ラバルト、ジャン・ドゥーシェ、ミシェル・ムルレ、ジャック・シクリエ
映画監督:フランソワ・モレイユ(当時セバーグの夫)、ジョゼ・ベナゼラフ、フィリップ・ド・ブロカ、リシャール・バルドゥッチ
脚本家:ミシェル・ファーブル
作曲家:ルイギ
小説家:ジャック・セルギーヌ
- アメリカ映画専門館マクマオンオーナー:エミール・ヴィリオン
- 吹き替え初回放映 - 1969年6月28日 NETテレビ『土曜映画劇場』
受賞
1960年:ベルリン国際映画祭銀熊賞 (監督賞)(ジャン・リュック・ゴダール)- 1960年:ジャン・ヴィゴ賞
- 1961年:フランス批評家連盟批評家賞
ランキング
- 「映画史上最高の作品ベストテン」(英国映画協会『Sight&Sound』誌発表)
1992年:「映画批評家が選ぶベストテン」第17位
2002年:「映画批評家が選ぶベストテン」第15位- 2002年:「映画監督が選ぶベストテン」第31位
2012年:「映画批評家が選ぶベストテン」第13位- 2012年:「映画監督が選ぶベストテン」第11位
2008年:「史上最高の映画100本」(仏『カイエ・デュ・シネマ』誌発表)第65位
2010年:「史上最高の外国語映画100本」(英『エンパイア』誌発表)第75位- 2010年:「エッセンシャル100」(トロント国際映画祭発表)第18位
以下は日本でのランキング
1980年:「外国映画史上ベストテン(キネマ旬報戦後復刊800号記念)」(キネマ旬報発表)第10位
1988年:「大アンケートによる洋画ベスト150」(文藝春秋発表)第28位
1989年:「外国映画史上ベストテン(キネ旬戦後復刊1000号記念)」(キネ旬発表)第5位
1995年:「オールタイムベストテン・世界映画編」(キネ旬発表)第15位
1999年:「映画人が選ぶオールタイムベスト100・外国映画編(キネ旬創刊80周年記念)」(キネ旬発表)第13位
2009年:「映画人が選ぶオールタイムベスト100・外国映画編(キネ旬創刊90周年記念)」(キネ旬発表)第5位
脚注
^ https://kakaku.com/tv/search/keyword
当初有名になったフランソワ·トリュフォーがシャルル·アズナヴールを若いジャン=リュック·ゴダールに紹介し、ゴダールは彼と契約しようと思うが役柄がシャルルの性格に適合していないように思われたのでアズナヴールは断ることにした。それでジャン=ポール·ベルモンドが受けて成功を勝ち取ることになる。
審美社「アズナヴールーハートのキング」アニー·レヴァル/ベルナール·レヴァル著より
外部リンク
勝手にしやがれ - allcinema
勝手にしやがれ - KINENOTE
À bout de souffle - オールムービー(英語)
À bout de souffle - インターネット・ムービー・データベース(英語)
|
HkGuo81yHyogLgdFx2 F50nk140,9GDwVIj3oDEQ3l3 YOb 3SrNh3PjTG,nx,jpOSt9W hvsve Df9gUkY13jp bP44E7ArejN7aeDM,Z