潜望鏡
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![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/76/Simpleperiscopes.png/350px-Simpleperiscopes.png)
潜望鏡の原理
A - 二枚の平面鏡を用いる潜望鏡
B - 二つの直角プリズムを用いる潜望鏡
1 - 2 - 平面鏡
3 - 4 - 直角プリズム
5 - 6 - 観測者の眼
7 - 8 - 潜望鏡の管
H - 潜望鏡の光学的高さ
潜望鏡(せんぼうきょう)は、反射鏡などを利用して視点の位置を変える光学装置のことである。ペリスコープ(periscope )とも呼ばれる。反射鏡ないしプリズムを2回使って光路を折り曲げる他、レンズにより望遠鏡の機能も持たせたものが一般的である。正立望遠鏡は一般に全長が長くなるのが欠点だが、潜望鏡ではむしろそれを利用でき、また機能上も正立像[注釈 1]が必要であるので、光学系に正立望遠鏡を使ったものが多い。
目次
1 用途
2 方式
2.1 光学式
2.2 電子式
3 ギャラリー
4 脚注
4.1 注釈
4.2 出典
5 関連項目
用途
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/05/Periscope_1.png/350px-Periscope_1.png)
レンズ潜望鏡の原理
A - 像の補正に一枚のレンズ(L2)を用いる潜望鏡
B - 像の補正に二枚のレンズ(L2-L3)を用いる潜望鏡
1-3 - 潜望鏡の窓
2-4 - 視野絞り、あるいは網線(レティクル)
P - 直角プリズム(あるいは平面鏡)
L1 - 対物レンズ
AのL2 - BのL2 - L3 - 像を正立させるレンズ系
AのL3 - L4 - BのL4-L5 - 接眼レンズ
L0 - 視野レンズ
y - 遠方の目標物
H - 潜望鏡の光学的高さ
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/80/Handheld_periscope.png/150px-Handheld_periscope.png)
軍用の手持ち式潜望鏡の光学設計
1 - 接眼レンズ
2 - 45°直角プリズム
3 - 把手
4 - 6 - 正立レンズ系
5 - 潜望鏡の管
7 - 視野レンズ
8 - レンズ
9 - 45°直角プリズム(頂部)
10 - 窓
潜航中の潜水艦が海上の様子を観察するために用いられたことが「潜望鏡」という日本語呼称の由来であるが、軍事分野での例としては他にも塹壕戦で地上の様子を観察するためや、戦車などといった用例もある。なお潜水艦では周囲確認の際には観測手は覗いたまま鏡筒の周りを一周しなければならない。
潜水艦では目視により発見されることを避けるための難視性の他、近年はレーダーにより発見されることを避けるためのステルス性の向上も図られる。
バード・ウォッチングなどに使われる、簡便な携帯用の製品もある。
方式
光学式
原理上、自然光が頼りの光学式は、特にレンズのコーティングにより空気-レンズ面の反射率が下げられるようになる第二次世界大戦以前は、レンズ枚数が多い上にレンズ径をむやみに大きくすることもできず、暗視性能が課題であった。電子式はそういった問題が無いのも利点である。
双眼鏡タイプもあり、鏡筒の角度から距離の測定にも使用される。水上艦艇などの光学測距儀の距離測定の原理と同じである。
電子式
外部に設置したディジタルビデオカメラで撮影し、その情報を電子的に有線ないし無線で伝送してディスプレイに表示する、という方式である。電子技術の発達により解像度、感度が向上した。従来の光学的な潜望鏡と異なり、船殻に穴を開けて潜望鏡を設置する必要がなくなるため、非船殻貫通型として耐圧船殻の開口部を減らし、強度を増すことができる。画像処理を加えたり、赤外線暗視装置とすることなども可能である。
ギャラリー
潜水艦攻撃用単眼式潜望鏡
潜水艦での潜望鏡とそれを覗き込む人物(第一次世界大戦)
塹壕で手持ち式潜望鏡を用いるイギリス兵(1915年)
ツァイス製潜水艦潜望鏡の光学設計
脚注
注釈
^ 像が反転せず、かつ上下左右も実際の風景と一致している像(「上下反転かつ左右反転」した像は、像自体は反転していないが、上下左右の両方が逆になっている)。
出典
関連項目
- ペリスコープライフル
- ハルダウン
ジムノート (潜水艦) - 1888年9月24日に進水した電気推進・潜望鏡・ジャイロコンパスなど多くの世界初の機能が搭載されたフランスの潜水艦。
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